ぶちょー、魔法を使ってみる
自分の才能はまだよく分からんが、色々試していくしかないか。
えっと、何から試してみるかな?
火を出す魔法は危ないな。防火設備とかないとこで危険過ぎる。燃え移ってもこの身体じゃ逃げることも出来んしな。
そうなると水か。最悪失敗しても水びたしになるだけだろう。
では早速両手の中に水の玉を作るイメージで・・・
ん?そういや、どれくらい魔力が必要になるんだろう?
よし、ステータス見ながらやってみるか。
ステータスオープン!
【魔力】7/12
残り7か。さてこれでどれくらい出来るのかな?
水を玉にするイメージで・・・
おっ!
ピンポン玉くらいの水が両手の間に出来てくる。
【魔力】6/12
これくらいで1使うのか。
もう少し大きくするイメージで・・・
【魔力】5/12
2使うと野球のボールくらいだな。なんか楽しい。
よーし、も少し行ってみよー!
魔力を追加で流し込むイメージで・・・
ぶわっ
わっ魔力の流れが止まらん!!
水の玉がどんどん大きくなっていく。
カシャッ 4/12
カシャッ 3/12
カシャッ 2/12
わー、止まらん止まらん。魔力が無くなるっ。
水の玉はバスケットボールくらいまで膨らんでいる
カシャッ 1/12
ああっ!
カシャッ 0/12
バッシャーん びちょびちょびちょびちょ~
魔力が0になった瞬間、バランスボールぐらいに膨らんだ水玉が形を維持出来なくなり、盛大に自分に降り注ぐ。
うっ!
うぇ、なんじゃこれぇ、ぎ ぎもぢ悪い~
強烈な目眩と吐き気が襲ってきた。
うぇぇぇぇえ
ゲロゲロゲロ~~
『きゃー!ぼっちゃま!ぼっちゃまぁぁぁ~』
『どうしたのミーシャ・・・ キャアッ!ゲイル!ゲイルどうしたのゲイル! しっかりしてっ。と、取りあえず濡れた服を脱がさなきゃ。ミーシャ、何か拭くもの持ってきてちょうだい』
『はい、奥様』
『あぁ、ゲイルしっかりしてちょうだい』
やめて、やめて、服を脱がさないでえぇぇえぇ
いやーっ!
うっ!うぇぇぇぇっゲロゲロゲロ~
『キャア! また吐いたわっ。しっかりしてゲイルぅぅぅ。ヒールっ!ヒールっ!ヒールっ!』
う~ん・・・・
強烈な目眩と吐き気と共に服を脱がされる羞恥心で意識を失ってしまった
『ゲイルも落ち着いて寝てるみたいね。いったいどうしちゃったのかしら?
あなたどう思う?』
『水浸しだったんだろう?もしかしたら無意識に水魔法使って魔力切れを起こしたんじゃないか?』
『水魔法って、まだこの子生後半年なのよ。魔法なんて使える訳ないじゃないの』
『いや、わからんぞ。アイナの能力を引き継いでいたら水魔法が使えてもおかしくはない』
『でも・・・』
『なあに、生後半年で魔法が使えるなんてこの子は天才に違いない!さすが俺の子だ! うわっはっはっはっは!』
『もう、あなたったら能天気なんだから。でも本当に魔法使ったのかしら・・・ねぇ・・・』
そんな会話も理解出来るはずも無く、そのまま寝続けるぶちょーであった。