表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/35

森のくまさん!!

「ぐぎょおおおおおっ!」

「うわあああああっ!?」


 森へと入った僕は今、大きな熊に追われています。


「ぐっぎょおおおおっ!!」

ドガッ!!

「ひでぶぅっ!!」


 振り下ろされた熊の太い前脚はその大きな質量を持って足元を砕いた。その衝撃に煽られた僕は前のめりに倒れてしまった。


「ぐっぐっぐっぎょっ!」


 独特すぎる鳴き声を上げながら、熊が迫ってきた。


 僕は迫り来る熊を見ながら、「何故、こうなったんだろう」と逃避気味に考えるのだった。





◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 それは森に入って暫くした頃、その時には既に三匹のプチラビットを倒していた。


「けどまさか一体目から『スキルオーブ』がドロップするなんて・・・」


 僕はそう言いながら、インベントリに入った『蹴撃』スキルの『スキルオーブ』を見ていた。


 『スキルオーブ』は、低確率で一部の魔物が落とすレアドロップで、その効果は『対応するスキルの習得』だ。

 『スキルオーブ』を使えば、簡単に強くなれるのだ。

 しかしなかなか手に入らないレアドロップが、まさかこんな序盤に手に入るなんて・・・。


「むふふ!早速使っちゃおう!」


 僕はニヤニヤと愉悦に浸りながら、インベントリから『蹴撃のスキルオーブ』を取り出し、使用した。


>スキル『蹴撃』を習得しました。


「何だろう、もしかしてこれがビギナーズラックって奴!?」


 少しばかり調子に乗って森の中にも関わらず、鼻歌を歌ってスキップすると、



 目の前の茂みから大きな熊が現れた。


「・・・Oh」 

「ぐっぎょおおおおおおおっ!!」


 花咲く森の道〜♪クマさんに出会った〜♪


 って、童謡じゃないんだけど!こんな事考えるなんて僕、動揺している!?どうしよう!と、取り敢えず・・・。


「は、ハロー・・・?」


 片手を上げて、挨拶をした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ブラッドグリズリー

HP150/150

MP280/280

スキル

『剛力』

『自己再生』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「まさかの魔術師タイプ!?」

「ぐっぎょおおおおおおおっ!!」

「うひっ!?」


 熊のステータスを見てしまい、絶望に叫ぶと、熊が雄叫びを上げた。


 いや、これ本当にどうしよう!?死んだふり・・・は今更意味ないし、鈴・・・熊除けやそれは!!あっ!!リョー○ーパン・・・じゃなくて、猟友会に連絡・・・・・・いやここ、VRゲームの中ぁー!!


「取り敢えずは・・・逃げる!!」


 すっ・・・と一歩下がると、僕は逃げ出した。


「逃げる事、脱兎の如し!疾き事、ぜか○しの如し!!」


 木の根っこが絡み合い、足場の悪い森の中を必死になって駆ける僕。しかし、そんな抵抗も虚しく、呆気なく追いつかれて、冒頭に至るわけだ。


「えーっと・・・。同じ星に生きるもの同士、話し合いません・・・?」


 尻餅をついた状態で、熊さんに話しかける。しかし、熊は所詮はプログラム。そんな僕の言葉も無視して情け容赦も無く、鋭い爪を僕の体に突き立てた。


 そして、僕は初めての死亡を経験したのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ