強敵、スライム!
ーー始まりの草原
「ていやぁ!」
「ぴきゅ!?」
僕が振り下ろした杖が見事な軌跡を描いて小さなネズミ型のモンスター『リトルレッサープチラット』に当たった。
>リトルレッサープチラットを倒しました。
>経験値を2入手しました。
>リトルレッサープチラットより、リトルレッサープチラットの前歯を入手しました。
「ふぅ〜・・・。これで十二匹目だけど、まだLVアップはしないか。・・・会得したEXPと次のLVまでに必要なEXPが見れないから、分からないなぁ」
小さく呟くと、僕はインベントリ内を確認した。
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雑草×127
薬草×12
毒草×13
麻痺草×7
小石×52
軽石×17
リトルレッサープチラットの前歯×4
リトルレッサープチラットの毛皮×4
リトルレッサープチラットの魔石×1
リトルレッサープチラットの肉×3
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何故雑草がこんなにも有るのかというと、『採取』スキルのレベル上げの為に無差別的に取っているからだ。しかし、雑草なんかのランクが低いからか、まだ上がっていない。
「所持金も、今の戦闘で1360Gになったし、一度町に戻って・・・」
そう言いかけると、草原の草が揺れ、そこから見たことのないモンスターが現れた。
「アレは・・・?」
思わず呟きながら見つめると、プルプルと揺れる青い塊のようなモンスターの上にタグが出てきた。
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ブルースライム
HP20/20
MP3/3
『跳躍』
『体当たり』
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「あ、そこまで強くないのか」
「なら行ける」と呟いた僕は、樫の杖を握り直すと、勢いよくブルースライムに振り下ろした。
ニュルンッ!
「ふぇっ!?」
しかし、僕が力強く振り下ろした杖はブルースライムの表面を滑り、見事に受け流された。
「・・・ッ!」
「おごっ!?」
飛び跳ねたブルースライムの体当たりが見事に僕の鳩尾にクリーンヒット。強烈な一撃を貰い、僕は思わずお腹を抑えて蹲った。
それを見たのか、馬鹿にするようにブルースライムは蹲る僕の周りをピョンピョン跳ねる。跳ねる。
(AIの性能凄い・・・)
思わぬ痛みからの現実逃避の為か、跳ね回るブルースライムを見て、僕はそんな事を思った。
しかし、身長が低く女顔の所為で良くロリッ娘に間違われるけど、僕にも男の意地がある。
「はああああっ!!」
「・・・ッ!?」
ブルースライムが跳ねた瞬間を見計らい、まだ少し痛みの残る身体で素早く起き上がり、全体重を乗せて身体全体でブルースライムを押し潰した。
僕の体の下で出ようともがくブルースライムを「逃がすもんか」とばかりに更に体重を掛ける。
そうして、かなりの時間が経ったような気がした。そんな時、
>ブルースライムを倒しました。
>経験値を10入手しました。
>プレイヤー『ルクス』がLV2になりました。
>SPを5入手しました。
>スキル『ボディプレス』を入手しました。
>ブルースライムより、ブルースライムゼリーを入手しました。
ログが流れる中、僕は仰向けとなり、空を見上げた。
「つ、疲れた・・・」
疲労感を感じて空を見上げながら思わず呟くが、それと同時に僕は達成感を噛み締めていた。




