ステータス設定
『フリーダムマーセナリーライフへようこそ』
白い光が収まった僕の視界に最初に映ったのは宙に浮かぶ文字だった。
その文字の下にはログインの文字があり、つい、ワクワクとしながら僕はその文字を押した。
次に出現したのは、空中に投影されたキーボードだった。そのキーボードの上には『22文字以内でプレイヤーネームを入力して下さい』と書かれた欄があった。
「成る程成る程。じゃあ、『ル、ク、ス』・・・とっ」
カタカタカタッと軽やかな指使いでプレイヤーネームを入力すると、端の方に『次へ>』と書かれた板が現れた。僕はそれをポチリと押すと、押し、次へと進んだ。
そして次に現れたのは『キャラクターカスタマイズ』・・・つまり、『FMA』での自分を創るのだ。
「面倒くさいし、髪とか目とかの色の変更以外、リアルの自分と一緒でいいか」
僕はそう呟くと、背中まである長い髪の色を銀色に、瞳の色を空色にした。
(ふっふっふっふっ・・・。これで憧れのクールガイになれる!)
僕はにやにやとしながら『決定』の文字を押した。
次に現れたのはまるでスロットマシーンの様な機械だった。その上には『ステータスポイントを手に入れて下さい』と書かれた板と、その隣に『残り59:48』と書かれた板が。
「あっ、これって時間制限制なんだ!」
そのことに気がついた僕は慌ててスロットマシーンを回した。
『58SP:>次へ もう一度回す』
「あ、もう一度回せるんだ」
僕はどうせならと限界まで回して見ることにした。その結果・・・。
『89SP:>次へ もう一度回す』
「よし、これは中々なんじゃないかな?」
僕はその結果に満足気に頷くと、『次へ』を押した。
すると、新たなメニューが開いた。
「なになに・・・?『SPをステータス、もしくはスキルに振り分けて下さい』?」
板に現れた文字を読み、そのステータスカスタムメニューを見た。
「『剣術:必要SP5』『火魔法(初級):必要SP5』・・・スキルは全てがSP5なんだ。あ、ステータスはMP、HPは1SPで10加算で、その他は1対1の増加なんだ。へぇ・・・」
スキルを色々と見て、あーでもない。こーでもない。と、頭を捻りながら自身で納得のいくスキルを詰め込んだ。
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PNルクス
LV0
HP40/40
MP30/30
ATK 15
AGI 14
DEF 16
INT 7
DEX 5
LUK 5
スキル
『錬金術』『召喚術』『杖術(初級)』『採取』
残SP:0
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「『錬金術』はアイテム補充に良さそうだし、『召喚術』はソロの時に良いだろうし、モフモフなモンスターをいつでもどこでも呼び出せるってのがなおGOOD!護身用の『杖術(初級)』と『錬金術』に使う素材集め用の『採取』・・・。クフフ、完璧な布陣だ!」
僕は満足してそう言うと、『>次へ』を押した。
『では、フリーダムマーセナリーライフ』世界をお楽しみ下さいませ、ルクス様』
アナウンスの声が聞こえたかと思うと、再び世界は光で満たされる・・・。