グレン・イ・ヤマブキ
俺ノブは木に身を預けコウを見つめる男・・・・
名をグレン・イ・ヤマブキ
白いサーコート姿の具足で・・・・・
ヤマブキの一階級で・・・
本人談・・・・
使い走り・・・・
実際は天辺でも驚かねえ・・・・
そんな底が見えねえ・・・・
ちげえ・・・・・
変な野郎だ・・・・
兎に角変・・・・
「見事!」
「コウ君」
きっとめー輝かせんだろなー・・・・
きもちわりーくらい・・・・
今しがた・・・・
コウ、ニャゴ、ミナ嬢は消えた・・・・
拠点に行ったようだが・・・・
しっかし・・・・
良く出来た嬢ちゃんだ・・・・
ニャゴはさぞ満足してるだろう・・・・
そりゃそうだ・・・・
ニャゴが求めてるものは人前で・・・
衆人環視の中じゃあ叶わない・・・
瞬時に相手の理解が得られるように伝える能力・・・
はっ何が普通の小娘だ・・・・
四階級に収まる器じゃねえ・・・・
あの嬢ちゃんは甘い蜜・・・・
蕩けさせ甘い夢を魅せ・・・
そして多くの者に・・・
己の素晴らしさを喧伝を促し・・・
信頼を得ていくだろう・・・・
コウはわかってんのか?・・・
ヤマブキ・・・・
信頼を旗に・・・
才を愛する・・・・
まあ商人だな・・・・
信頼を金に・・・・
金で信頼を・・・
「随分うれしそうだなー」
「えーおいグレン」
グレンは俺を見下し・・・・
両手を天に掲げ・・・
「当然」
「空日中!」
「拠点即座に」
「見事に」
「そして何人も捉えられない」
「まったく見事で胸アツ!」
見えねえのに・・・・
よー盛り上がれるなコイツ・・・・・
「まあすげはなー」
「ヤマブキにコウは行かねえようだが」
とんと其れは跳び・・・・
「君は何が言いたい?」
グレンは俺の首を掴み尋ねる・・・・・
「いいねえ」
「遊ぼうぜぇぇぇ」
「良いだろう」
「「結界設置」」
「けっ」
「やっぱ演技かよ」
俺は手でグレンを空中で叩こうと・・・・・
「何を言っている!」
グレンは後ろに飛びのき・・・・
空中で静止し・・・
グレンに・・・・
「ハッ兜無しで良いのかー」
「結界内ならね」
白髪髭・・・・・
青い瞳・・・・
キリリと引き締まった面構えは・・・・
「で?」
「ああミナ嬢」
「テメーの娘かなんかなんだろ」
コイツのコウへの愛はすげえ・・・・
娘をそこらの命なんて比べられねえ・・・・
「ふー」
蹴りを放ツグレン・・・・
俺は下がり避ける・・・・
再び空中で睨みあう・・・・・・
「言いたい事は」
「それだけかい」
「此の大愚か者のインテリ野郎」
「ああー!」
「コウ君が知ったら傷つくでしょう」
「彼繊細な子なんだよ」
もうすぐ30の・・・・
ヤツを繊細とか・・・
グレンは手を胸を押さえ・・・・
「だから俺は」
「大いなる愛でコウ君を」
「包んでいただけ」
「てめー」
「そうかそのせいで」
「ゆるーであめー性格に」
「コウ君の何処に問題が?」
「そうか思い違いしてたよ」
「テメーはコウが居たから」
「武雷に援助を」
「違う」
「コウ君が満足できる」
「環境だから援助した」
「同じじゃねえか」
「全然違う」
「大体君は」
「コウ君の何かね」
「ああん」
「親代わりか?」
金で買ったのがコウと思い出の始まり・・・・
「ふっ」
グレンが消え蹴りが・・・・
「はっ」
俺も蹴りを・・・・・
蹴りはぶつかり合い・・・・
稲光が・・・・・
「親がぁぁぁぁ」
「三才の我が子に」
「開発中のぉぉぉ」
あー押される・・・・
やべーコイツこの話題・・・・・・
「物を埋め込みむとぉぉぉ」
俺は吹き飛ばされ・・・・
木に激突し・・・・
「すまないね」
「ああ別に・・・」
「まだ全然収まらないんだ」
ゆらーと・・・・・
「其の上」
「本人が望んだダァー」
「戦わせんじゃねえー」
「喧伝して」
「武雷有名に」
「軌道にのったらー」
「あ俺の理想じゃねえーで」
「武雷捨てて出てくしなぁー」
「コウ君連れだして」
「俺にくれてもー」
「其れコウ傷つくよな!」
「そうなんだけどねー」
「テメーの都合押し付けんなー」
そして俺達は殴り合う・・・・・
理由も忘れて・・・・
良く忘れんだよなコイツとの会話・・・・・
お読み頂き有難う御座います。