いちご風呂
俺は今、甘ったるい匂いのお湯に浸かっている。
俺、イチゴの匂いの体臭になるかも。
「だから、仲間だと心から思うなら、お風呂一緒にって言ってたじゃない」
あ~あれか、うん、まあ~そうなんだけど。
「この、イケメンも一緒か?ってか、このイケメンと入ったら良いんじゃないか?」
マタザは、落ち着きながらお茶をすすっている。
今の会話が気にならないって、さてはヤリチンだな?
「はあ?なんで、お兄ちゃんと入らないとならないのよ」
「え?お兄ちゃん?このイケメンが?はあ?あれ?王位は?」
「僕と姫さんは種が違うんだよ、異種兄妹」
はい?異母、腹違いなら聞いたことあるけど。
「母は、再婚だったのよ」
なるほど、そういうことね。
「僕も、実の妹と風呂に入る趣味はないよ、政宗くん個人となら入りたいけど」
「断る」
寒気がした。ゾクゾクと。身の安全が保障出来ない。
ハイトンなら身の安全は保障してくれるが。
「ほら、行くわよ、ミーラ」
と、宮殿内の広い広い風呂に連れてこられた。
いわきのハワイを思い出す風呂。
浴槽には少しピンクかかった湯。
イチゴがぷかぷかと浮いている。
ミラはいつものようにすっぽんぽん。
シュルリー王女は・・・・・・ん?湯編み?
薄い布地の服を着て湯に浸かっている。
「なんだよ、ペチャパイ、裸じゃないのかよ」
「だから、私のは成長中なの、うっさいわね~」
「御主人様、ペチャパイ、ペチャパイ、言うから恥ずかしがってしまったのですよ、
シューリーわ」
「お、おう、そうか、羞恥心は大事だぞ。
それに、すっぽんぽんよりその薄い布地に隠された肌にロマンを感じる。
チッパイ好きだし」
「御主人様・・・・・・・」
「はあ?ペチャパイ、よりチッパイに悪意を感じるんですけど~、それより、政宗こそ
それ隠しなさいよね」
ザバン、と、わざとシュルリー王女の目の前に立ってやった。
仁王立ち。
ブランブランブラ~ン。
「お兄ちゃんよりちっさい気がするわ、昔見たけど」
うん、ごめんなさい。
シクシクシク。




