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家族風呂

まだ、寒の戻りが激しい春のある日、何時ものように冷えた体を暖めるために風呂に入っている。

そう、いつものようにスッポンポンの美少女奴隷ミライア。

なぜか胸と股間を隠す美少年家臣ハイトン。

ぬるぬる海草エキス入りのお風呂。

神に誓って言える、いかがわしいことはしていない。

いや、この二人にとっては「いかがわしい」とは呼ばない愛する行為になるのではないか?

双方合意のもとの、人として接する良い、親密になる行為だ。


エッチ、セックスを「いかがわしい行為」と一概にひとくくりにして蔑んでしまうのはどうかと思う。


戦国時代、大名が家臣と男色、寵愛するのは命を預けあうからこその信頼関係構築の素晴らしい行為なのではないかと、最近思うこともある。


まぁ~それは置いておこう。

そして、俺はこの異世界でまだ発射はしていない。


「御主人様、今日はピンク色のエキスなんですよ~、なんか高揚するでしょ」


ハイトン、どこから仕入れてくる?え?実家?

恐るべし、寵愛教育。


「御主人様、背中マッサージしますね」


うん、ミラの張りのある胸を背中にくっつけて動くマッサージ、気持ち良い。

どこで覚えた?え?自分が気持ち良い?


「はぁ~」


思わず声が出てしまう。



ドンドンドン、カカカ、ドンドンドン、カカカ、ドンドンドン、カカカ、



結界に侵入者が入ったのを知らせる、玄関に置いてある、ダイヤモンド製美少女ゴーレム・30センチバージョンが太鼓を叩く音が、ヌルヌル、タプンタプンとした湯の音に混じって聞こえる。

ん?誰か来たかな?


バーーン!


「お~ビックリした~」


相変わらずこの、チンチクリン高慢ちき娘はなんなんだか。


「あんたたち何やってんのよ?」


湯気に霞む表情だが赤くなってるのはわかる。

シュルリー王女。


「いや、普通に風呂だけど」


「はぁ~あ?男女一緒に混浴~汚らわしい」


「失礼な、綺麗だ!いかがわしい行為などはしていない」


俺は、強く否定した。


「僕はしてほしいんですけどね」


うん、ハイトン黙ってて。

ミラは、あれ?なんで黙ってるの?


「仲間と風呂に入っているだけだ、別に良くないか?家族みんなで入っているのと一緒だ」


俺は、シュルリー王女に率直な気持ちを価値観をぶつけてみた。

俺は、ミラとハイトンを家族だと思っている。

ん?俺、シュルリー王女に冷たくないかって?

一応、家臣だろ?シュルリー王女嫌いなのか?って、いやいやそんなことないよ。

ファザコン娘で気を張ってて強がってるだけ、中身は純粋お嬢様。

そんなの、顔を瞳を表情を見ればわかるさ。

そして、チンチクリン、実は好みです。

背の小さい子好きなんだよ。

もちろん、年齢は合法の年齢の子だよ。


「だったら、私だって入っていいわよね?」


はい?何を言い出すチンチクリン高慢ちき娘は?


「シュルリー王女が仲間だと、うちらの事を心から思うなら構わないよ、好きにしな」


何が気にさわったのかはわからなかった。

冷たくあしらってるようだが敢えて俺は、主君と家臣の態度にはならない。


なぜか凄いムッとした顔をして、俺に桶を投げつけて、


「私、帰る」


って出ていった。

なんだったんだ。

桶はハイトンが手刀で真っ二つにしていた。

ハイトン、すげー。

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