lesson 6 水虫
プルートー先生の魔法の特別lessonを始めて2ヵ月近くになり、朝晩秋風が吹く季節になりだしていた。
どうも、この住んでいる場所も秋には嵐が多いようで、それに連動して気分が優れない。
何度か魔法陣からプルートー先生は現れたが帰ってもらう日もあった。
バカンス期間を丸々買い取った形で雇用しているので日給制ではないから損している気分だ。
しかし、期間も残り少ないとの事で今日は少し無理をして治癒魔法を教えて貰うことになった。
「では、ミライアかハイトンが実験台になってもらいましょう、ちょっと怪我してきなさい」
いやいやいやいや、実験台は必要だが、奴隷、家臣だからと言ってわざと怪我をさせるわけには行かない。
プルートー先生は「どうせ治すから良いじゃない」と、結構無茶苦茶な事を言うので止めた。
「困ったわね~実験台になって貰う人がいないと、仕方ない、特別ですからね、政宗ちゃんのためなんだからね」
何をするのかと思うと、プルートー先生はおもむろにブーツを脱ぎ始めて素足になった。
香ばしくもあり酸っぱくもあり、鼻に突く臭いが部屋に充満する。
うっ、臭いが、失礼な事は言わな。ハイトンが鼻が良いらしく外に逃げていった。
「プルートー先生、どうしろと言うとですかー?」
はい、変なスイッチ入ってテンション上がりました。
匂いって・・・臭いってなんかテンション上がったりしませんか?
俺だけですかね?
「あら、政宗ちゃん私の生足に興奮しちゃった?舐めても良いのよ」
そんな趣味嗜好はないから断り、足先を見ると皮がめくれた、ジュクジュク水虫でした。
なるほどこれを治せと、我が身をなげうち実験台になってくれるんですね!と、思い感動して、足を手に取り頬ずりしてしまった。臭い。
ミラの気持ち悪いものでも見る目は忘れることはないでしょう。
早速治癒魔法をイメージする。
まずは風の魔法で乾燥させて、氷の魔法の応用で瞬間的に冷凍し菌を死滅させ、ジュクジュクして捲れたか皮、皮膚を綺麗にするようにイメージする。
うん、自分自身が経験者だっから上手く行った。
少し冷やしすぎたみたいで一部凍傷になったが皮膚を綺麗にするようにイメージする呪文で治っていった。
痛いはずだろうに、ピクリとも動かず耐えたプルートー先生、ありがとう。
「あら~踵まで綺麗になっちゃって、素晴らしいわ」
うん、今なら綺麗なその細い足舐め回したいがミラの目線が気になったので自重した。
ついでに先生のブーツも魔法で乾燥除菌してみた。
紫外線を出すイメージでやったがなかなか上手く行ったようで臭いも消えていた。
プルートー先生、夏は通気性良い靴のほうが良いのでは?、まぁ~俺のビジネスシューズも同じようなものか。うん、殺菌しよう。




