女達
今回の話は次の話と繋がっているので、是非次も読んで頂ければ幸いです。
36
「今日でお別れか…」
「早いものだな…」
蓮鬼達は今港に来ていた。
東の国にいく船をこの2日間でやっと探しだし、1日お世話になった人達に挨拶に行き、そして今日、この国を離れる時が来たのだった。
数十隻の船を後にし蓮鬼達はおめあての船を見つけた。
それは立派な3つのマストをもち、大砲を揃えた海賊船、サン・アン・パール号。
その船に向かって蓮鬼は大声で船の持ち主の名前を呼んだ。
「ビクトリアさん!ビクトリアさん!
約束通り来ましたよー」
「…」
返事は返ってこない。
「あれ?おかしいな?確かにこの船と言うわれたんだけど…」
「本当にあっているのか?」
《蓮鬼の見間違いではないのか?》
「あのな、ちょっとは信じてくれよ」
「じゃあ…なぜ俺たちは銃口を向けられなきゃならないんだ?」
「さぁ?俺たちが本物か試してるんじゃないか?」
《面倒くさいな…もし貴様の知り合いじゃなかったら今頃皆殺しにしているところだ…》
「はいはい、外では言うわない。
見てみろ、銃口を向けてる女の子の顔色が悪くなったじゃないか」
《むう…すまない。今度から気をつける》
そう言うとフェンリルは蓮鬼の体の中に入っていった。
それを見た女達はさらに驚く。
「さて…やるか…」
蓮鬼は銀狼に姿を変え、ジークは剣を構える。
「もう一度だけ言う。ビクトリアはいないのか?」
女達は皆こっちを見ながら動かない。
「しょうがないか…なら」
「撃て!」
次の瞬間、数多の弾丸(丸い鉄)が蓮鬼とジークめがけ降り注いだ。
「やはりそうなるか…てか、人の話はちゃんと聞こうぜ…」
そう言うと蓮鬼は弾丸を避けながら信じられない速度で先ほどの撃てと号令をした女に近づく。
一定の距離に近づくと一気に飛び、船の中に入るとすぐに号令をかけた女の後ろに回った。
左手を後ろに回すともう片方の手で首に手を置き、鋭い爪を首にたてる。
「離せ!」
「バーカ、お前が「撃て」なんか言うわなかったらよかったんだよ」
そこまで蓮鬼が言うと一気に顔を女の首まで持ってくると
「いい首を持ってるじゃないか」
「ひっ!」
「大人しくしてろ、そうしたら悪いようにはしない…」
女は一回だけ首を振った。
「よし、いい子だ」
そう言うと蓮鬼は顔をあげる。
「さて、こいつを撃てるかな?」
蓮鬼は銃口を構える女達に向けて問いかける。
女の1人が喋った。
「卑怯だぞ!人質を取るなんて!」
「なら、何故俺たちに攻撃を仕掛けた。
そもそもは、お前達が馬鹿な行動を取らなかったらよかったんだよ」
「それは、お前達が船長の名前を大声で叫ぶからだろ!」
「それの何がいけないんだ?」
「見ず知らずの男がさん付けで船長の名前を呼んだんだぞ?
海賊王であるあの方の名前を‼︎」
「…え?海賊王?誰が?」
「誰がって!貴様‼︎我ら海賊王・ビクトリア様の名前を知らんと言うのか!」
「あの人が…海賊王?」
少しさかのぼって1日前のことを蓮鬼は思い出していた。
今回も読んで頂きありがとうございます!
次回は明日の朝か昼に出す予定です。
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