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新しい仲間と食事

これから、何回かゆったりけーを書こうと思います。

35


《銀の美食亭》二階、そこには2人の男が話をしていた。


「とまぁ、そう言う事で俺はフェンリルと受肉をしたわけです…」


「フェンリルとは…また厄介な奴と受肉をしたものだな…

そんな事より、お前はどんな運の持ち主なのだ。

地獄の番犬から三英雄、炎竜王からさらに東の国の姫、そして、狼王フェンリルか…次は一体誰と会えるのやら…」


《確かに…凄いものだな…やはり我は間違ってなかったな!》


「はいはい、うるさいぞ、フェンリル…」


《む!うるさいとは何だ!》


そう言うと蓮鬼の体から1匹の狼が出てきた。

(大きさはだいたい車程の大きさ)


「狭い!狭い!やめてくれ〜‼︎俺が悪かった!」


《ジーク!貴様も謝れ!》


「む!何故私が謝らなくてはならない」


《なんとなくだ》


「何となくで言葉を発するな…犬が」


次の瞬間、フェンリルとジークの空気が変わった。


《犬だと?この俺を犬扱いだと!》


「ああ、そうだ!たかが犬のくせに竜に逆らうのか?」


《黙れ!この脳筋野郎!》


「何‼︎どこが脳筋なんだよ!この俺のどこが脳筋なんだよ!この犬‼︎」


《全部だよ!馬鹿‼︎後犬と言うな!》


「そっちこそ脳筋、脳筋うるさいんだよ!犬が!」


《何だと!もう一回言うってみろ!》


「ああ、何回でも言うってやるよ!犬が!」


《貴様!切り裂いてやる!》


「やってみろよ!全て燃やしてやる‼︎」


《何を〜‼︎》


「何だと‼︎」


2人がにらみ合っているといきなり扉からカン、カン、カン!と言うフライパンを叩く音が聞こえた。


2人の顔が一斉に向く。


「もう!フェンリルさんもジークさんも喧嘩は禁止‼︎やるなら迷惑がかからない外出やって‼︎」


「「すいません…」」


「反省したならよし!ご飯の用意出来たから…」


そこまで言うった瞬間、ジークとフェンリルの目の色が変わった。


《ジークよ、勝負は一旦休戦と言う事でどうだ?》


「よかろう、今回だけは許してやろう…」


そう言うとフェンリルは人に化けるとジークと共に走りながら下に降りていった。


「本当、2人は仲がいいね…ほら、蓮鬼さんもいこ?」


「ああ」


そう言うと蓮鬼はミラの手を取ると一緒に部屋を後にした。



下に降りるといつもの席にいつもの者達が座っていた。

違うのは…


《蓮鬼よ!遅いぞ!飯が食えぬではないか!》


うるさい狼が1人加わった事だ。


蓮鬼は席に着くと既に準備された料理を見る。

いつもより沢山の料理が机には準備されていた。蓮鬼は周りを見る。初めてきた時より明らかに人が増えた食堂。

蓮鬼は笑顔を作ると


「新しい仲間と《銀の美食亭》が復活した事に乾杯!」


「「「「「「乾杯!」」」」」」


《よし!食うぞ!20年ぶりの人間界の食べ物……うまい‼︎》


次の瞬間、信じられない程の勢いで食べだしたフェンリル。

その横では負けじと張り合うジーク。

さらに横には3人が肉の取り合いをしていた。姫はその風景を見ながら楽しそうに笑顔を浮かべていた。

蓮鬼もスープを口に運びながら、その風景を眺めていた。


(前の世界ではこんな事なかったなぁ)


(そうなんですか?)


(うん…親は早くから死んじゃったからな…

ある意味初めてかも…)


(そうですか…やっぱり沢山の人と食べるのはいいですよね〜)


(ああ、いいな…失いたくないな…)


(大丈夫!蓮鬼様なら守れますよ!)


(そうだな…この空間を守るために俺はまだまだ強くなるよ…セラフィス)


(私も蓮鬼様が強くなれるように補佐します!)


(任せたよ、セラフィス)


(はい!)


俄然やる気のセラフィスに笑顔を浮かべていると、


「蓮鬼様…その…ちょっといいですか?」


姫が頰を赤らめながら蓮鬼を見つめてきた。


(何だ?)


「うん、何?」


「その…あーんしたいんです…」


チラチラとこっちを見ながら確認してくる姫。

だが、蓮鬼には1つの事しか考える事が出来なかった。


(うん…何で?)


「してもいいけど、理由を聞いてもいいかな?」


「えっと…その…ミラさんばっかり手、繋いだりハグしたり、頭なでなでしてもらったりせこいから…」


(可愛い〜‼︎理由が可愛い〜‼︎もし、許されるならすぐにハグしたい!

ごめんなさい。嘘です。嘘だからその殺気をなくして下さい、ミラさん、セラフィスさん)


そう言うと蓮鬼は姫の頭に手を置く。


「大丈夫!姫にも、ミラにも平等にやっているよ」


さらに赤くなる姫に顔を向けると


「ほらほら、姫があーんしてくれるんだろ?」


「あ、あーん」


「あーん」


「ダメです‼︎やっぱり恥ずかしい‼︎」


次の瞬間、肉が蓮鬼の頰にぶち当たった。


「グヘッ!」


「あぁ!蓮鬼様!」


「大丈夫、大丈夫だから離れて姫さん!

顔が!顔が近い‼︎」


「え?」


蓮鬼と姫の目があう。

その距離10センチ。姫の頰…いや、顔全部が真っ赤になっていく。


(可愛いな〜…姫は)


そう思った瞬間、思いっきり蓮鬼の頰にフライパンが飛んできた。


「ガハッ!」


「今キスしようとしてたでしょ!」


蓮鬼は頰をさすりながら


「誤解だ!違うんだ、本当に!」


「蓮鬼さんは許してあげる」


「え?」


「姫ちゃん今日は2人で寝よーか?」


「え?あっ、いや、今日は1人で寝よ〜かな〜」


「2人で寝よーか?」


「…はい」


そう言うとまだ寝るには早い時間なのにミラは蓮鬼にお休みと挨拶をすると姫を連れて二階に上がっていった。


「ごめんよ…姫」


蓮鬼は少し微笑みながら言うった。

それからだいたい1時間で食事は終わり、その日、姫はミラの部屋から戻って来なかった。


今回も読んでいただきありがとうございます!

次回は明日の昼か夜にだしますので、是非読んで頂ければ幸いです‼︎

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