各国の噂
今回もありがとうよろしくお願いします( ̄▽ ̄)
「なっなんだ…あれは…」
「ふっふっふ…さぁ、我が力よ!戻って来い!」
その時、空に浮いていた赤い魔力球が落ちてきた。
ジークは空に手を向ける。その姿はまるで赤い玉を受け止めるかの様だった。
そして、赤い玉がジークを飲み込みながら地面に落ちる。
その瞬間、凄まじい閃光と衝撃波が森全土を覆った。
数分後
徐々に目が慣れてきた蓮鬼は、恐る恐る目を開けると一気に見開いた。
そこには、今まで通りの草原、木々が生い茂っていた。
違うのはさっきまでジークが立っていた場所。
そこには、全身から煙を放つ1匹の竜がいた。
一角の角をあたまに持ち、その身体は強固な鱗に覆われていた。
「あれが…竜王」
(あれが竜王です。どうしますか?正直、自分で封印を解くとは思ってもいませんでした。しかも、桁違いのつよさですね…ちょっと舐めてました)
「俺もだよ。てか、この存在に勝てるやつなんているの?」
(そうですね…今のところはいませんね。
オリス様が若かった時はいい勝負をしたそうですが、昔の話ですからね。)
「何?あの爺さんそんなに凄かったのか……
少し接し方を…ってなんかしてるんだけど?」
蓮鬼が見た方向。そこには、口を開け先ほどの赤い魔力球の小さいバージョンを作っているジークの姿があった。(小さいと言うっても直径5メートル程)
言うまでもなく、それは蓮鬼に向けられていた。
そして、何の前触れもなくいきなりそれを蓮鬼に放ったのだ。
「おいおい…勘弁してくれよ‼︎」
赤いビーム砲の様なものが蓮鬼めがけ飛んできた。より正確にゆうなら波◯砲を想像してもらったら分かるだろう。
蓮鬼は前方に魔力障壁を展開する。それに全魔力を流し込み迎え撃つ。
魔力障壁と魔力のビームが当たった瞬間、激しい火花があたりを包んだ。
「くっ‼︎もう魔力が……‼︎」
ジークは蓮鬼が一歩下がるところを見ると一気に魔力の量を増やした。
「グオォォォォォォォォォオ‼︎‼︎」
(こいつ!まだ、魔力を増やせるのか!勘弁してくれよ‼︎)
蓮鬼の魔力障壁にヒビが走る。
「‼︎‼︎」
そこで蓮鬼の意識は飛んだ。
話はそれるが隣国では凄まじい勢いでジークが目覚めた事が伝わっていた。
貿易国家メザリア
「おい、聞いたか?炎竜王が目覚めたらしいぞ!」
「何だって⁈竜王が?確か名前は…ジーク・フリートだっけか?」
「そうそう‼︎ジーク・フリート!聞いた噂では確か樹海の一部が消失したらしい!」
「おいおい…勘弁してくれよ‼︎
神様‼︎どうかこの国に来ません様に‼︎」
「そう心配する事はないぜ?」
「何でだよ?」
「どうやら、英雄様が向かったらしいぞ」
「なら大丈夫だな。英雄様は最強だからな‼︎安心安心!」
「そうだな。よし‼︎仕事行くぞ!」
「おう!」
ザンフォーレ王国
「あぁ、神よ。どうか、我らに竜王の矛がこちらに向きませんように。」
第12代国王ザンフォーレ・バル・ハザートは巨大な緑の竜の像に膝を突き、祈っていた。
そこに、緑の髪を短く切り、後ろに流している青年が現れた。
「大丈夫だ。奴はまだここには来ない。」
「なぜそう言うえる?」
「俺の目がそう言うっている。
それに奴が来てもこの国とは戦わないらしい。まぁお前の判断で全てが変わるらしいがな…」
「なるほど…もし俺が判断を間違えた時は頼むぞ!ホーライ‼︎」
「ああ、俺の名にかけて誓おう」
「ならいい…ハァ…それにしても一体誰が炎竜王の封印を……しかも、今の時代になぜ現れた。まさか…嫌、まさかな…流石の奴らもそこまで馬鹿ではないはずだ…」
とブツブツと独り言を言うい出した。
ホーライはその姿を見ると踵を返し今来た廊下を歩いていく。
昔の事を思い出しながら静かに細く笑う。
真っ赤な闘志を抱き、豪快に笑い、いつも明るく振舞うが実は心が弱い弟の姿を思い出し…
「会いたいな…」
そう一言つぶやく様に言うとホーライは消えた。
竜王国ペルシヤ
「王よ。どうかなさいましたか?」
髭を生やした男が黒色の巨大な椅子に座る男に声かける。
その問いかけに椅子に座る男が答える。
「ふむ……炎竜が目覚めた様だ…」
「何と‼︎と言う事はガギル達が上手くやった様ですなぁ…あとは炎竜様が我らの仲間にさえなってくれたらいいのですが…」
「奴は自分の力で呪文を解いたらしい」
「…何ですと?では、ガギル達は…」
「死んだよ」
「死んだ?まさか、炎竜様が?」
「いや、人間に殺されたらしい…英雄にな…」
「くっ‼︎またしても人間ですか!奴らはどうして我ら竜族の邪魔をするんだ!」
「しょうがあるまい…所詮は人間。我らがどんなに考えても答えは出まい。
そんな事より今は炎竜王だ。奴はどうして今呪文を解いた?」
「昔の書籍には炎竜様が気に入った存在にだけ心を開いたと書いてあります。」
「なるほど…炎竜に気に入ってもらった存在がいるかも知れぬのか今の時代に…」
「推測ではありますが…」
「ふむ…どちらにせよ考えても所詮は考え、真実ではないな。
よし、偵察隊を組織せよ!
偵察にたけ、かつ強いものを選び明日の朝、出発させよ‼︎真実を知る必要がある!
失敗は許さん‼︎
我が竜王の名の元に行動を開始せよ!」
「はっ‼︎」
そう言うと男は王座の前から階段を下りていった。その姿を見送ると自身を竜王と呼んだ男は考えた。
(一体何が起きておる……いつから、歯車は狂った?)
そう考えると男は目を閉じた。
竜族の顔はほとんど人間と変わりません。
変わるのは頬に3枚の鱗がついている所と尻尾が生えている所。あと腕にも何枚かの鱗がついています。
今回もありがとうございました( ̄▽ ̄)
次回は多分明日出すのでぜひ呼んで見て下さい‼︎
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