転生しちゃった…俺
蓮鬼は白い空間に浮いていた。
「あれ?ここはどこだ?俺は確か…あ、俺殺されたんだドロボーに」
俺の名前は中本蓮鬼。32歳独身。職業はサラリーマン。誕生日は6月3日。童貞である。
俺、中本蓮鬼はいつも、朝起きて、職場に出勤して、書類作って上司にあげて、怒られて、夜1時くらいに家に帰る。そんな、平坦な毎日をおくっていた。
だが、その日は違った。その日は俺の誕生日だった。
朝起きてテレビをつけると占いの運勢が一位で、職場に出勤すると後輩の女の子にプレゼントをもらい、上司にも怒られず、早く終わったので本を返しに図書館に行くと丸メガネが似合うかわいい女性に話しかけられ、バーにに行くと一杯タダにしてくれて、上機嫌で帰るとドロボーに殺された。
そんな事を考えていると突如頭に声が聞こえてきた。
《あー、あーマイクテスト。マイクテスト。聞こえますかー》
「うわっ!あっあんた誰だよ!」
《おっ、聞こえたみたいですね。私は女神!
あなたを転生して上げようと思って現れました》
「何言ってんの?」
《反応うっす!女神が現れて転生させてあげるって言うってるのに反応薄くないですか?》
「いや、だって別に目の前にいないし…
転生って言うわれても俺死んだの初めてだから分かんないし…」
《あー、なるほど…なら最初に私が女神である事を証明しましょう。
あなたしか知らない過去を今から言ういますね?》
「分かりました」
(何か女神さん、軽くない?)
《蓮鬼様は中・高・1人だった。
その理由は中学の時に厨二…》
「おお〜〜と!ちょっーと待ったー‼︎
あなたが女神様だったのですね!お会いできてとても光栄です!まさか、死んですぐに女神様に会えるなんて…そうだ‼︎
もしかして、転生させる為に僕に話しかけてくれたんですか?」
《はい!その通りです!》
(女神がちょろくてよかった…)
《あなたは人狼に転生する予定です》
(いや、それにしてもまさか若気のいたりを知られるとは…本当にガチで…え?)
「今なんて言ういましたか?」
《だから〜、あなたは転生したら人狼になるんですよ。
しかも人狼の中でまちょー強い奴》
「それは…チートですか?」
《うーん…それは蓮鬼様次第ですね!》
「つまり、俺の運や運命、選択によっては弱くなることも?」
《まぁ、ある程度の強さは保証しますが…それは先程も言うったように蓮鬼様次第ですね》
「なるほど…腕がなるな!」
《そうですか?ちなみに転生先は剣と魔法がある世界だけで決めましたので、環境が悪かった場合は許して下さい》
「え?」
《なら、向こうの世界に転移しますよ?準備して下さい》
「準備って何の…」
それを最後に蓮鬼の意識は飛んだ。