第2話「コッキング」
注意
この小説には銃撃による殺害や下ネタ等、悪影響な物が含まれます。
15歳未満の方は見て欲しいと思ってますが、気を付けて下さい。
「嘘・・・ だろ・・・」
絶句する。あれからどれ位経ったか分からないけど、意識の中では数時間前まで乗っていた飛行機が完全に真っ二つに崩壊し炎上している。
ハ・・・ハハ・・・
「ん? なんだ 今何か感じたような」
そして、その答えをすぐに理解した。ガラスの欠片に写る俺の顔だった。
「笑ってやがる そうか何でこんなに自分が冷静なのか分かった」
そう、俺は冷静すぎた。普通眼が覚めて森の中だったらパニックだし、帰るのに必用な飛行機が燃えていたら絶望する。そう、俺は・・・
「俺はこれを望んでいた!」
世界は吐き気のするほど退屈なグレーから、寒気のするほど綺麗な赤へと変わった。
〇〇〇〇〇
「よいしょっと ここが森で助かった。」
とりあえず機内に入ることにした。何か使えるものがあるかも知れない。この選択は間違ってなかったと思う。だが、人には見てはいけない物がある。近くの川から汲んできた水をぶちまけ消火すると、とてつもない悪臭が鼻を襲う。
「うっ これは・・・」
目の前に広がるのは生まれて始めてみる人間の無残な死体。全身燃焼死している物・鉄くずが突き刺さり肉をえぐっている物・体が無い物等、酷い有様の物ばかりだ。
「くっ はやく荷物を取りに行こう」
こうして俺たちの学校で使っていた。エリアに入る。そこで1つの疑問が生まれた。いや、もはや疑問ではない謎だ。
「荷物が俺の以外ない・・・ 床や席にも血が無いし、死体も無い」
他のどのエリアにもあった霧散した荷物も死体もこのエリアだけ無い。それどころか荷物すらない。
「死んではないのか? このエリアだけ皆、俺みたいに飛ばされた? いや、じゃあなんで俺の荷物だけ・・・」
「きゃーーーーー!!」
「!」
ここに来て始めて聞く他人の声、だが悲鳴にも近い、使えそうな物と荷物を持ち急いで向かった。そして、飛行機の搭乗口に着くとそこには3人の女の子が居た。確か、みんな内のクラスだ。そして、女の子達が怯える視線の先には・・・ 信じがたい物があった。
「な、なんだよ あれ・・・?」
高さ4m 長さは6mはありそうな巨大な熊がいた。そして、今にも女の子に襲い掛かろうとしていた。
「やばっ なんか無いのか? ・・・・・・・・・ こいつでも喰らえぇ!」
近くにあった大型のバックを思い切りブン投げる。虚を突いた投てきはうまく熊の顔に当たり熊は怯んだ。
「おーい! これに捕まって」
そういってハシゴを垂らす。緊急時の避難用に使うものだが、この際は関係ない。熊が怯んでる間に3人共ハシゴに捕まる。それを俺は思い切りハンドルを回し持ち上げた。何とか熊から逃げる事に成功した。
「はぁ はぁ 大丈夫か?」
一番怯えてそうな女の子に話しかけた。
「うん ありがとう西君」
「えっ! 何で俺の名前」
正直、驚いた。話した事も無いはずだが
「君の名前なら知っている。同じクラスだしな」
違う女の子がしゃべってくる。さっきの子と違い 少し男っぽいしゃべり方だ。更にもう一人の女の子は無口だ。
「とりあえず、今日はどうやって過ごす?」
この機体の中では正直寝たくない。女の子もここじゃ寝るのはキツイだろうし、
「ボソボソ」
「ん?」
ここで女の子2人が小声で話してる事に気付いた。
「えーーっと、あの」
「あぁっ! 春です。春 栞です。」
「巫女 凛だ!」
「・・・時田 薫・・・」
1人が言った事で全員が名前を教えてくれた。
「んじゃ、春さん 何かあったの?」
「いや、これをさっき拾って・・・」
「どれどれ?」
そうして見せてもらった物を見て度肝を抜かした。使える・使えないの問題じゃない。それ自体が問題なのだ。
「これは・・・ 銃!?」
そこにあるのは2つ対になって型に填められていて、とても強烈な不陰気を放つ銃であった。
2話もやっとこ書けました。いや、大変ですな・・・
今回は想像するとちょっとウェットなる様な内容もありますが、呼んでいただけると幸いです。次の話は書きおわり次第か一定の時間に出します。
こうご期待を