第1話「装填」
みなさんこんにちは、ユニです。
久々の小説投稿ですw (^^;
自分では面白いと思いたい・・・
ぜひ、ご覧ください。
パーーンッパンパンパンッ
次々と音が鳴りながら30メートル先の的が倒れていく。その射撃技術は、常人をとうに逸している。
「何だあいつ!片手銃とはいえ2丁撃ちで、」
「しかも、的にもキッチリ当ててやがる」
周りから注目される。親が射撃の選手であり小さい時から射撃の練習をしてきた。俺にとって造作も無い事だ。
「今日も満点か・・・ 難易度あげないかな・・・」
家の周りには射撃場は無い為、大きな町の方に たまに親と来たり1人で電車で来たりしていた。
PulPulPulPulPulPulPulPulPulPul
唐突に携帯に電話が入る。見たところ母からの連絡だ。用件は大体察しが付くが出る。
『一輝 明日の用意は出来てるの?そうじゃないなら早く帰ってきなさい』
「はいよ」
適当に返事をし通話を切る。明日の用意とは明日俺は修学旅行に行くのである。正直あまり楽しみではない。と言うのも、今通っている学校は転校したばかりで友達もいない。元々しゃべるのも苦手で、授業中に誰かがボケたのを周りに合わせて笑うのが関の山である。
思えばあの時からである。転校初日の自己紹介の時、
『この度転校してきました。西 一輝です。よろしくお願いします』
この時、俺は最高に決まったと思っていた。噛まずに言えたし、だが、
『なんか堅いな』
『うん ちょっとね』
『何か高校生っぽくないよな』
聞こえないように言ったのかもしれないが、ガッツリ聞こえてるぜ! これ以来何となくクラスの奴とは関わり辛いのである。
「ヤバイ!そろそろ買い物行かないと・・・ はぁ〜 とりあえずまだ買ってない旅行用の小物でも見てくるか」
こうして修学旅行前日の夕方はふけて行く。誰も予想だにしない悲劇を抱えて。
〇〇〇〇〇
『みなさ〜ん!! こんにちは 今回皆様が向かうのは・・・・・・』
ツアー会社の女の人がしゃべっている。皆、ほとんどの人は話を聞いていない。かく言う俺も全然聞いていない。
「こらー!! 静かにしろぉぉ!!」
うちのクラスの担任が一喝を入れる。しかし、治まる気配は無い。
『ピンポーン! 皆さん上の窓から外の景色が見えるようになりました。』
そのアナウンスと共に何人かの奴が立ち上がり外を見る。俺も窓際の為見てみた。
「すげぇ」
景色の下の方に広がる雲、一面に広がる青空。いい景色だ。ただ、しかしそれは、ただの景色 何かが変わるわけではない。
「やっぱただの景色だよな。つまんな・・・」
景色を見るのを止めようとした時、何か違和感に気付いた。機内が静まり返っている。皆は寝ているわけではない。景色の下側を見ていた。
「なっ!?」
ふと視線を向けてみると、雲は黒い渦を形成し飛行機をブラックホールの様に吸い込んでいた。
「嵐か!?」
誰かが叫んだ。確かに嵐のようにも見えなくも無いが、雲が本来届かない上空を飛んでいる飛行機を嵐が吸い込むはずが無い。
『緊急事態発生 乗客の皆さんは―――――』
音声が途絶える。恐らく故障だ。ラジオが消えたかと思うと電気が消え、どんどん渦に近づき、遂には動力を奪われた。
「皆さん 大至急安全スーツを着て下さい」
客室乗務員が大声で伝える。
ドンッ
轟音と共に意識が遠のいていく、ここで死ぬのか? 怖いなぁ でも、こんなつまらない世界とならおさらばしても良いかな?
〇〇〇〇〇
「んん・・・!」
眼を覚ますと一面に緑が広がっている。
「ん、んん 森か? 何で」
今まででは感じたことの無い空腹感に襲われるが、同時にわずかな隙間から抜ける風と太陽の光が心地良さを出していた。
「そうだ飛行機が! 他に誰か・・・」
何があったのかを思い出し周りを見渡すが誰もいない。
「ここは? まさか無人島じゃないよな? もし、・・・」
独り言を言いながら森の中を歩き回る。しかし、人と会うどころか声すら聞こえず、形跡も感じない。とりあえず森を出ることにした。川に沿って歩く事2時間、やはり誰とも遭遇せず、森を出た時だった。
「ん!?・・・あれは」
そこで見えたのは煙である。恐らく人が上げたものだ。
「狼煙か!?ってことは人が!」
駆け足で山道を登る。部活の走りこむトレーニングと比べたら楽なものだ。そして、山を登りきり森を抜けるとそこで煙を出している正体を見た。
「!!・・・ そんな・・・」
あまりの光景に一輝は絶句した。目の前に広がるのは大破し炎上した飛行機だった。
「番号も一致 俺が乗ってた飛行機か・・・」
この度は「レジスタン・バレット」を読んでいただきありがとうございます。光栄の極みです。
今後も皆さんに読んで頂ける様に頑張ります。
なお、誤字・脱字じゃないかと思われる部分等は感想からご連絡ください。確認しおかしい場合は直します。