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勇者がスキル【天割斬】【敵討】と共に空から振り下ろした聖剣によってこの地に混乱をもたらした魔王は討ち取られた。
めでたしめでたしハッピーエンド!!
「被告人、言い訳を聞こう」
「いや力手に入れたらそら振るうでしょ。だから俺悪くない」
「加害者はみんなそういうよねぇ」
「結局何キルしたの?」
「三千六百十七キル」
「超大虐殺じゃないか、死刑」
「さっきもう済んだわ」
平原で勇者が英雄として胴上げされている中、
仲良く全員で4つ目の町にリスポーンした俺は友人らとだべっていた。
「いやーレベルもめっちゃ上がったわ人類最高Lv89」
「でもこのゲームスキルと装備の比重が重いから無双はできなそう」
「ムキムキな人間ごときが龍に勝てるとでも?と言わんばかりのゲームバランス」
魔王報酬はイベント集計が全部終わったら渡されるそうだ。
これだけ大規模なイベントにした俺が言うのもなんだが集計頑張ってください。
「てかなんで勇者爆発で死んで無いのあいつ?」
「あ、それ俺のおかげ」
「プロト、お前だったのか」
「ツッチーが爆発するって知ってたから俺が吹っ飛ばしといた」
「おかげで安心して爆発できたよぉ。ありがとね」
「そのせいで飛んできた短剣避けられず死んだけど」
人がちらほら増えてきた。お、ギラギラしたお兄さんじゃないか。
「お、勇者様帰ってきたね」
「今日はほんとにありがと、赤ゴリラから魔王討伐まで付き合ってもらっちゃって」
「いい連携だったよぉありがとねぇ」
「ああ!君たちのおかげで魔王を倒すことができた!ほんとありがとう!!
あれ?君は今朝吹っ飛ばされてた人よね。どうだった?」
「うまいこと最北端まで行けましたよ。俺視点の映像とってたんで一緒に見ませんか?」
「それは楽しそうだ。是非見せてほしい」
映像を見ながらのんびり談笑する。
「おー!めっちゃ高く飛んだねぇ!」
「絶景じゃん!」
....…
「え?どういうこと?君が魔王ってこと????」
「Yes!I was 魔王!!」
「キルされたから魔王じゃなくなったのか」
....…
「この聖剣バナナだったの?こんなに神々しいのに?あっ名前メタルバナナだ」
「私が育てました」
「収穫しただけでしょ君」
……
「すげー!かっこいい龍だ!」
「この辺現実の動物ベースなモンスターしかいないからねぇ」
「よく避けれるね」
「予備動作がわかりやすかったからな」
「って君何して…飛んだー!!!」
…
……
……………
こうして日曜も終わっていく。あー楽しかった。明日からもがんばろ。
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「あらあなた、あなたのとこのゲームのイベント大盛り上がりみたい。よかったわね」
「へ????」
Travelers Seeking North…通称TSN開発部主任の男、心からの「へ????」であった。
「あ…ありがとう、それじゃ行ってきます。」
用意してあるイベントは来週のはず。告知もまだしていない。いったい何があったっていうんだ。
そう思い出勤中に調べた男が見た情報は「TSN初公式イベント!魔王襲来!」であった。
「へ?????????」
今日から一週間魔王レイド報酬調整のため忙殺される男、心の底からの「へ?????????」であった。




