妻がいなくなった日 部下視点
「すみません部長。少し確認したいことが、、、」
「あぁ、わかりました。なんですか?」
この人は俺の上司だ。
正直いって俺はこの人が苦手だ。
なぜならこの人はこの世の負という負をまとったようなオーラを全身にまとっているようだからだ。
しかし仕事はできる。
だから仕事面ではいけ好かなくもあるし頼りがいもある。
結論としては、まぁ普通の少し暗めの陰キャだがシゴデキなやつって感じかな。
でも仕事以外で会うこともないし俺にとっては会社という狭い世界以外どうでもいい存在にすぎない。
そうして俺が思考の海に入っていると部長に相談した話がもう終わっているようだった。
「——ここはこうして、そちらの企業にはこちらでどうですか。」
ハッ
「はい、それで進めてみます。ありがとうございました。」
「いいえ、これくらいはいつでも頼ってください。」
「、、、失礼します。」
やばい、何いってたのか忘れた。
でも、最後らへんだけはなんとかぼんやりとしないで聞き取れたからなんとかなるか、、、
それにしてもまだ新入社員になってからまだ数ヶ月と14日。
有名大学に進学したのはいいものの、大学で遊んでしまったため、こんな小企業の地味な部署に配属とか。
まじ最悪。
それに、せっかく彼女と森林浴しようと思ってとっておいたホテルもなんか変死体が出たとかでキャンセル。
まじついてねぇ。
ピコンッ
「ん?なんだ。」
スマホがなったと思ったらなんと彼女からだった。
LINEの内容をよんでみてみるとなんと、森林浴がキャンセルになったから近場の都心でデートしようとのお誘いだった。
俺はこのメールに仕事中だと言うのに有頂天になった。
そして俺はこの時の嬉しさで、部長のことも森林浴のことも忘れ去っていた。