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妻がいなくなった日 私視点
『——続いて速報です。いちあ村の森林で変死体が発見されたようです。警察は調査を行っており——』
ピッ
どうやらこの近くの村で死体が発見されたようだ。
なんてこともないニュースに私はなぜか心惹かれた。
しかし、こんなもの日常の風景と変わりないくらいたいして特別なものでもないかと思い直した。
ヨイショッといい、朝ごはんの片付けをして会社へ出勤する準備をした。
ガチャ、、、
「いってきます。」
誰もいない住処に私の声が木霊した。
もう妻がいなくなてから10年が経つ。
彼女は今どうしているのだろうか。
果たしてなぜ彼女がいなくなったのか私にはわからない。
少なくとも私はパートナーとして互いを尊重して暮らしてきたつもりだ。
「おはようございます。」
「はい、おはようございます。」
そうこうしているうちに会社についたようだ。
切り替えていかなくては。
そうして、私の平凡で代わり映えのない1日が始まった。