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たばこの忘れ方

作者: 峰 葵

私には二年片思いをしている男がいる。

その人に勧められたのが「たばこ」だった。

最初はむせて美味しくないと言う私を笑っていた彼

すぐ慣れるよとまだ開けていないメビウスのたばこをくれた。

これは家宝にしようと部屋に飾っている。


たばこを吸い始めてから自分の銘柄探す。

メンソール強い系が良かったのでブラメンにした。

八ミリのタールが肺に入っては口から放出される。


うんブラメンが美味しく吸える気がした。

好きな人にも教えると立派なニコチン中毒だねと笑われた。

あなた中毒でもあるんです。あなたのパソコンを打つ手や何かを書く手なによりたばこを吸う手がすきなんです。


「俺、彼女出来たんだ」


一緒に喫煙所でたばこを吸っているときに打ち明けられた衝撃事実に八ミリが変な所に入ってむせる。

今までそんな素振り見せてなかったじゃないですか。


「彼女たばこ吸わないから止めてって言うんだよ」


たばこを教えてくれたのはあなたじゃないですか。

何故吸わない人を選ぶんですか。なんでたばこで縮まった距離を、無常にも離すんですか。

私は意味が分からなく二本目のたばこに火を点けた。


「んじゃ仕事戻るな」


どんな思いで手を振ればいいのか。

失恋というものを教えたのだからたばこの辞め方も教えてほしいです。

私は副流煙を巻き散らかしながら静かに火を消した。


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