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邪魔者の居ない内に

次回は本日夜ごろ更新予定です。

 「今日はお城へ行って参りますわ。お父様にお腹の子供についてご報告しないといけませんので。」


 一体誰の子か分からない上にあらぬ噂が広がり既成事実化したら目も当てられないんだけど僕は上機嫌でお姫様を送り出した。


 「久しぶりの王様との水要らずです。ごゆっくりなさって来て下さい。(寧ろそのまま帰ってこなくてもおk)」


 おっとつい本音と願望がダダ漏れてしまった。


 今日に限ってはお召し物を着るのを手伝い髪をとかし玄関まで手を取って送り出したらご機嫌でお出掛けされていかれました。


 「お気をつけて、愛しの僕のお姫様」


 このぐらいでいいだろう。姫が見えなくなるまで見送ってやった。


 「マリーさ〜ん」


 台所で家事をしているマリーさんを後ろから抱きしめた。マリーさんはそんな僕の手を握り返してくれた。


 ここからは邪魔者が居ない新婚二人だけの時間である。

 邪魔する者はもう誰も居ない。


 「マリーさん、折角二人なので家事は後で僕も手伝いますのであっちのソファーでゆっくりしましょう。」


 「そうですね。折角二人ですしたまには家事を休んでも良いですね。」


 僕は後ろから抱き締めていたマリーさんの膝裏に手を入れる。お姫様抱っこというやつだ。

 そのままマリーさんをお姫様抱っこしたままソファーまで運んで行った。


 マリーさんに膝枕されたり膝枕したり色々な話をしたりイロイロとそうイロイロとしていたら時間は夜になっていた。

 魔王戦以上に燃えたのは久しぶりだっただろう。


 夜になりマリーさんの家事を手伝い二人で仲良くディナータイムをしていると家の前に馬車が止まる音が聞こえた。


 「こんな時間に誰でしょう?マリーさんは念の為に奥の部屋へ。僕が出ます。」


 マリーさんの安全を最優先にし僕は扉の前へ行く。念の為に直ぐに魔法を放てる様に準備だけはしておく。


 「誰でしょうか?」


 「私です。」


 帰って来やがった。まさか日帰りだとは思わなかった。


 「お姫様ですか?では開けますね。」


 「ただいまヒロユキ様」


 ドアを開けた瞬間にお姫様は抱きついて来た。


 避けようかと思ったけど一応受け止めておいた。


 「随分お早いおかえりでしたね。」


 「ヒロユキ様と一日でもお会い出来ないと思うといても経っても居られなくて引き止めるお父様を振り切って戻って参りましたわ。」


 「あはははは.....」


 王様何やってんだよもっと頑張れよ。心の中で舌打ちをした。


 「ヒロユキ様、お母様は?」


 「マリーさんなら奥の部屋に居ますよ。」


 「ただいま帰りました。お母様。」


 反抗期は?と思う位には満面の笑みのお姫様


 「おかえりなさい。」


 こちらは更に満面の笑みのマリーさん。


 「お母様、やけにご機嫌なご様子。どうかされましたか?」


 「うふふ」


 マリーさんの慈愛の女神みたいに微笑みを浮かべている。


 「怪しいですわね。ヒロユキ様、お母様とナニをしてらっしゃったのですか?」


 「二人でゆっくりしてましたよ。」


 「ふーん」


 どうやらお姫様は何かを疑っているようだが僕は嘘は言ってない。


 「まぁ良いですわ。私は疲れましたのでお先に失礼致します。そう言えばお父様がヒロユキ様にゆっくりとお話ししたい事があるとおっしゃってました。」


 『あの王様本当に役に立たないな。』

 

 「分かりました。近い内に伺います。」


 それだけ言い残し姫様は自室に入っていった。


 「マリーさん、ごめんなさい。数日は二人でゆっくり出来ると思ったのですが。」


 「いえ、私は今日一日充実した日を送れましたよ。」


 そう言ってマリーさんは微笑みを返してくれた。


 「お姫様も既に就寝致しましたし今日は一緒に寝ましょう」


 「分かりましたヒロユキ様。優しくして下さいね。」


 邪魔者は既に寝ていたので僕とマリーさんは一緒に寝室に消えていった。


 次の日寝不足だったのは言うまでもない。

 


 

マリーさん成分200%でお送り致しました。

お姫様は城にお送り致しました。

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