仲間からの処置
前原君が軽い脱水症状で点滴を受ける事態に陥りました。病棟師長がどこかに内線をして診察依頼を打診する。
「前原さん、救急外来は忙しいらしいからICUに医師がいるから処方箋書いてもらい点滴してもらっておいで! 菜須さん付き添ってきて」
病棟師長に言われ、前原君をICUへ連れていく。そして受付で病棟と名前を伝えると
「聞いてますよ。中へどうぞ」
「はい」
前原君を支え指示された処置ベッドへと誘導する。救命医に診察を受けて点滴が指示されるが、よつ葉は、点滴ボトル交換は毎日しているけど点滴を入れてあげたことがない事を告げると
「○○病棟じゃね(笑)」
「はい」
回りを見渡し
「紺野さん、この処方で点滴入れてあげて」
「はい。 ってか前原じゃん」
「同期かい?」
「このふたりは大学からの仲間です」
「そうかい。じゃあ頼むよ」
「はい」
救命医と紺野君の会話で緊張が和らぐ。
「よつ葉、こいつどうした?」
「病棟でちょっとね」
「そうか、今度集まるか?」
「うん」
「よつ葉してみる?」
「やったことないもん。ウチの病棟は医師がするから」
「だな」
よつ葉と話をしながらでも、点滴準備を進める紺野君。電子カルテを確認し点滴を取りに行く紺野君。トレーに点滴準備がされていて見事に流れるように進んでいく点滴処置。
「ねぇ、紺野君」
「ん?」
「the 看護師って感じでかっこいい」
「ば~か。お前もだろ」
いやいやいやいや、紺野君には負けます。
ICUで颯爽と働いている仲間にたくましさを感じ、よつ葉も頑張らなくちゃ。と思った出来事でした。




