カレーで分かる事
カレーの作り方は千差万別だと思います。
カレーはインド料理だと幼い頃思っていました。ちびまる子ちゃんとか、TVCMの刷り込み効果だと思います。だから、がカレーが特別な料理である事に最近気が付きました。
僕達がイメージするカレーは日本の家庭料理として定着しています。
恐らく、僕の家も一般的な日本風カレーですが、少しばかり、調理についた述べさせていただきます。
カレー粉、人参、ジャガイモ、玉葱、豚肉が主材料です。たまに内容は大きく変わり、獅子唐やピーマンを投入。さらに、ブタでは無く、鳥、牛、海産物などの肉類を使用する場合もあります。
作り方も気分次第で変化します。調味料も醤油から珈琲まで多種あります。すべてを考慮すると万国風カレーが創造できる程、数千のパターンがあります。問題点は、完璧な再現性は不可能なことです。
僕はカレーを作れる事がとても自慢です。本当はシーフードカレーが好きなのですが、イカアレルギーなのであまりつくることが出来ません。もっぱら、ブーと鳴く哺乳類を用いたカレーを作ります。
カレーについては思い出でがあり、せっかく作ったカレーを全部捨てたことがありました。ある人物宅に家に行った時の事です。その時の悔しさは未だ忘れる事が出来ません。
カレーの隠し味にコーヒーを入れ、苦味を出す事があります。この苦味を奴は『まずいまずい』と大騒ぎし、隣人宅にまで押しかけて同意を求めたのです。
『こんな器量の狭い奴に喰わせるカレーは無い』と、僕は全てのカレーを廃棄しました。時間と材料と真心がすべて無駄になり、僕はただ涙を流すだけでした。
カレーはとてもおいしい。それはプロの味や、レトルトの味、家族団らんの味など、それぞれの味が魅力的だからだと思います。そして、それぞれに、思い出が籠る料理だと思います。
極論ですが、不味いカレーは無い。
それはカレースパイスのみが理由では無いと思います。カレーという料理に備わった地球規模の魅力の力だと思います。
知人Nが大騒ぎしたのは只のわがままだったと僕は確信しています。つまり、幼子が自分の味方、敵を区別する方法を二十過ぎた彼女は実践したにすぎません。それはN子が全然子供であることの証明です。
カレーは家庭の味を伝えます。母が作った味、父の味、姉、兄、弟、妹、じいちゃん、ばあちゃん、家族の皆が作れる料理であり、各人がそれぞれの工夫で美味しくしようとします。各人の、ちょっとした工夫で大きく変化する味。それは愛情表現であり、カレーは愛の料理です。この料理をそれ以外何と呼べば良いのでしょうか?
難しい懐石料理や、特殊器材の必要とした料理では無いカレーは全体的に家族愛の料理です。そのカレーを否定する事は愛の否定と受け止めても仕方ない。
ですが、不味いカレーをS県S市I区で食べました。悔しかったです。