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贈り物はなんですか

ぼくは宇宙飛行士

仕事は宇宙船で荷物を運ぶこと、だからぼくたちは「宇宙の運び屋」と呼ばれている。

仲間は宇宙人

でもぼくたちは「宇宙人」という言葉は使わない。

宇宙はとても広く果てしない

そのためぼくらはワープゲートを通って宇宙を走る

ワープゲートの中は外と時間の流れがずれている。

ある日変わった宅配便の依頼を受けた差出人と受取人の名前が一緒なのだ。

不思議に想ったが仕事には関係ない

僕はワープゲートを通って送り先へ向かった

ゲートを抜けた先はどこかで見たような惑星だった。

星に降り立ってすぐ届け先の住所がわかった

家まで行き呼び鈴を鳴らすと家政婦ロボがなかに案内してくれた

その部屋にはベッドで寝たきりの老人がいた、このひとが受取人のようだ

はんこをもたってぼくの仕事は終わった

だけど自分宛ての荷物という謎がぼくの好奇心を抑えられなかった

すると老人は何も言わず荷物の封をあけた

中は写真立てのようだった

その写真立てをみつめ突然老人は泣き出した。

こっそりのぞきみるとそこはある家族が仲良さそうに写っている写真だった。

どうしていいかわからずその場で立ち尽くしていると

老人が話を始めてくれた

その写真は老人がまだ若い頃奥さんや子供家族みんなで撮った写真らしい

とても大事なものだったがいつの間にかどこかへなくしてしまい

そして子どもたちは巣立ち奥さんは先立ちひとりになってしまったという

老人は若い日の自分に頼んでその失くす前の写真を贈ってもらったらしい。

宇宙は広く時間の流れも特殊だ

若い日の老人から受け取った荷物は宇宙を旅する間に今の老人のもとにたどり着いたのだ

老人の幸せそうな顔を見た僕はまた仕事に戻った

宇宙船の中、ある疑問が浮かんだ昔の自分から今の自分に荷物を届けたわけだが

どうして老人は自分宛てに写真を贈ったのだろうか、写真がなくなることを知っていたんか老人が若い日の自分に頼んだのだろうかどうやって知ったんだろうかどうやって連絡したんだろうがそんなことができるのだろうか

宇宙には不思議がいっぱいだ。宇宙はおもしろい。

そして今日もぼくは宇宙の運び屋として働いている。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 宇宙ならではの何かを、仕事を通じて見ることがあるのでしょう。 [気になる点] 宇宙人を宇宙人と言わない理由が明かされていない。宇宙人の姿形や考え方や違いが分かる要素が出てこない。 [一言]…
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