美人に褒められればやる気は出る
(また知らない天井だ・・・・どころかもう何日もこの天井ばかりを眺めてる。くっそ頭重いな。これだけまともに動けないと暇でしょうがないぞ・・・)
あれから数週間がたち少しだけ状況が分かってきた。どうやら俺は本当に転生したらしいということ。あの美人さんはどうやら本当に俺の母親らしいという事。彼女の身長は165cmぐらいで金髪ロング、細身だが出るとこは出ていて・・・ってそういう話じゃない。彼女の名前はエマというらしい。ちなみに父親にも会った。名前はオリバーというらしい。中々のイケメンだった。彼女を射止めただけの事はある。
「奥様お食事の用意ができました。」
この家政婦さんみたいな人はアルマ・キャシーさん。ある意味俺がこの世界で初めてこんにちはした人だ。
「ありがとうキャシー。ゲイツにもミルクあげないとかしら?」
エマが俺に優しい視線を向けてくる。
「だぁーだぁー。」
何を言っているのかまだイマイチ分からないのでとりあえず返事だけはしておいた。
「しかしゲイツ坊ちゃんは大人しい赤ちゃんですねぇ。」
「そうね。夜泣きもトイレの時にしか泣かないし、助かるけどちょっと心配になるわね。」
さて2人が何やら俺の方を見ながら話しているところでこちらも話を戻そう。俺の新しい名前はゲイツと名付けられているようだ。流石に手を叩きながらなんども呼ばれたのですぐに分かった。ほかにも挨拶やご飯などの言葉は分かるようになったが、会話を聞き取るのはまだまだ全然無理だ。まぁ焦ってもしょうがないが気になるのも事実、はやいとこ言葉を覚えよう。喋る練習もしているが余りはやく喋ってもどうかとは思うのでその辺りはもう少し時期をみて彼女たちにお披露目しようと思っている。さぞかし喜んでくれるに違いない。さてこの家についてだが、とりあえず貧乏ではないようだ。なにせ家政婦さんまでいる。家の広さまでは把握してないがそれなりの広さはありそうだった。父親の稼ぎは中々なのだろう。美人な奥さんがいて仕事の稼ぎも悪くないなんてなんてリア充なのだろう。羨ましすぎる。まぁ今は俺の父親なわけだし、しっかり働いて稼いでもらうとしよう。家についてはこんなものだ。それよりも今俺には気になっているモノがある。いやモノと言っていいのかすら分からないが・・・俺の周りをふよふよと羽根の生えた金属が飛んでいるのだ。見た目は某有名な魔法使いの小説に出てくる、箒に乗ってやるク○ィッ○とか言うスポーツで飛んでる、捕まえたら150点もらえるディ○ニーの青いエイリアンみたいな名前のヤツに似ている見た目だ。
(ずっと俺の周りを飛んでるんだよなーなんなんだろ。特に害はなさそうだが)
まぁ何にしろ情報が少ない。本を読めば多少情報は入るだろうが、今はまだ本も読めない。さて、どうしたものか
「ゲイツ?どうしたの?何かあった?」
エマがミルクを片手に持ってきた。どうやらご飯のようだ。できればその豊満な胸から直接頂きたいがしょうがない。自分の母親に欲情してもしょうがないし空しい気持ちになりそうだ。お腹もすいていたし何も考えず哺乳瓶を受け取り飲んだ。そしてそれをみたエマは
「まぁゲイツったら、もう自分で持って飲めるようになったの?凄いわねぇ。子供の成長って本当に早いのね。」
(しまった・・・ついつい受け取って飲んでしまった。赤ちゃんの成長速度ってどんなもんなんだ?子供なんて育てたことないから全然分からん・・・それほど驚いているようにも見えないし、こんなもんなのか?)
そして食後の運動がてら寝がえりをうとうとして失敗する。
「ほらゲイツ、頑張って!」
美人に応援されながら頑張って寝がえりをうつ・・・プライスレス。お金で買えない価値がある気がする。とりあえずはしばらく頑張って早く歩けるようになろうと誓った。