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日々  作者: 笹十三
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死にたいという思いは特別な気がする。でもそんなの違うってことを、今までに自殺した人々が否定する。一人一人が特別だよって言葉にはもう飽きたんだ。本当にそうなら、世界はもっとましに見えるはずだよ。そう見えないのは、世界が特別を求めている証拠だと思う。

特別になれない不安。死にたいけど、死ぬ意味もない。そんな不安。

この世界に絶望したと言う君、自殺すればいいよ。


産んでくれたことに感謝はするけど、産まれてしまったことを憎悪すると言う君、呪えばいいよ。


世界がゆがんで見えると言う君、正しさなんてないよ。


人は嘘でできていると言う君、今頃気づいたの。


この街に奇跡なんてものはないし、運命なんてものもない。あるのは偶然だけだよ。

むなしさも、愛も値段がついているんだ。


そんな世界が、君はいやかな。でもさ、人は生きているよ。死んでいくよ。君だけが特別なわけないよ。

私だけが特別なわけないよ。


僕の苦しみを世界は理解できないと言う君、そんなの君が初めてじゃないよ。


だから、死ねばいいよ。私も死ぬよ。


そうやってなぐさめ合って、そのうち夜が明けるよ。


死にたいと言うけれど、本当は生きたいくせに。


明日まで眠ろう。眠ることで今日をやり過ごそう。


暁だけは中立だよ。

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