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めざせ豪華客船!!  作者: たむたむ
第五章 フェリーと戦争
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7話 暴露とフカヒレ

 朝か……日課のキスを済ませて自販機コーナーに向かう。昨日は遅くまで飲んでそうだけど、みんな集まってるかな……無理そうだよね。


 案の定、居たのはカーラさんとクラレッタさん、ふうちゃんだけだった。


「カーラさん、クラレッタさん、ふうちゃん、おはようございます」


「「おはようございます」」


『……おはよう……』


「他の皆さんは、飲み過ぎですか?」


「ええ、注意して頂いたのに、申し訳ないです」


「はは、まあ、今日は飲まないでしょうし、大丈夫ですよ」


「ふふ、そうだと良いんですけど」


 朝食バイキングを取る事にして、時間まで雑談をしたり、リムとふうちゃんの戯れ合いを眺めたりして過ごす。なかなか有意義な時間だよね。


「御馳走様でした。ふー、お2人は今日はどうするんですか?」


「んー、そうですね。アレシア達の面倒をみながら、のんびりします」


「私も手伝う」


「そうですか、じゃあ僕達ものんびりしようかな。イネス、フェリシア、今日はのんびりしてるから、2人は自由にしてていいよ。お小遣いは足りてる?」


「ふふ、ありがとう。十分に足りてるわ」


「はい、貰ったばっかりですから。ありがとうございます」


「あっ、僕はあまり動かなくて、リムも退屈だろうから連れてってあげて」


「分かりました」


 みんなと別れ、ずっと気になっていた漫画を読もう。その前に準備だな……ご飯を食べたばっかりだけど、ポテチと炭酸飲料、あとチョコを買うか。他に誰も漫画は読めないし、部屋に持って行ってじっくり読もう。


 気になる漫画を選んでいく……「こ、これは……顎が出ている博多のおじさんが料理をする漫画……これってレシピ載ってるよね……あっ……壮大な親子喧嘩をしながら究極と至高な感じの漫画もある」


 ……勝つる、これで勝つる。異世界での食生活……僕は勝者になる。うーんパラパラと中身を確認してみると、博多のおじさんの方がレシピが出ていて作れそうだな。究極の方は究極だけあって自分には手に負えそうにない。


 取り合えず漫画を読む前に、作れそうなメニューを目次から調べてみよう。


 ……美味しそうなメニューが沢山だな……持っている材料で作る事が出来れば良いんだけど……


 ん? フカヒレ……フカヒレってグラトニーシャークのヒレで作れるのか? フカヒレの作り方を探してみる。


 うーん、載ってない……でも博多のおじさんが使っているフカヒレは、尾びれの皮付きで、究極の方は皮が剥がれている。もう乾燥の段階で分からないな。


 うーん、グラトニーシャークは腐る程あるんだから、試してみるか。のんびり漫画を読む予定を変更して調理場に向かう。


「あら、ワタルさん、料理ですか?」


「クラレッタさん、そうなんです。ちょっと試してみたい事が出来たので、成功するかも分からないんですけどね」


「面白そうですね、お手伝いさせて頂いても良いですか?」


「ありがとうございます。材料を出しますね」


「グラトニーシャークを使うんですか? 美味しくないですよ?」


「ええ、申し訳ないのですが、失敗を前提としているんです。構いませんか」


「分かりました。ワタルさんのする事は不思議ですが、結果は凄いですからね、楽しみです」


「ははは、今回のは何ヶ月も掛かるので、どうなるのかすら分かりませんよ」


「何ヶ月ですか。よく分かりませんが、お手伝いします」


「ありがとうございます」


 グラトニーシャークを乗せたボートを召喚してはヒレを切り取っていく。大きさの時点で日本のフカヒレと違うけど……まあ試してみるか。


 よく分からないので、余分な身を綺麗に取り除き、そのまま干す物と、軽く湯通しした物。皮を剥いだものを作る。皮を剥いだものは、骨も取るのか? ……取っておくか。


「……ふー、お手伝いありがとうございました。あとはこれをカラカラになるまで天日で干すだけです」


「ふー結構大変でしたね。でも身じゃなくてヒレを使うなんて変わってますね。成功したら美味しいんですか?」


「んー、どうなんでしょう? 僕が居た所では高級品で食べた事が無いんですよね。でもサメのヒレで作る物なので挑戦してみたんですよ」


 フカヒレまんとかなら食べた事はあるんだけど……それでフカヒレを食べたと言って良いのだろうか?


「そうなんですか、完成が楽しみですね」


「ええ、上手く出来ると良いんですが。取り合えず干しますか」


「はい」


 取り合えず紐に吊るして干していると、イネスと、フェリシアも通りがかって手伝ってくれたので直ぐに終わった。


「クラレッタさん、ありがとうございました」


「いえいえ、面白かったです。完成したら教えてくださいね」


「はい。その時は一緒に食べましょう」


「ふふ、楽しみにしています。じゃあ私はお風呂を頂いて来ますね。また後で」


「はい」


「ご主人様、お休みって言ってたのに、クラレッタさんとお料理なんて……妬けるわね」


「はは、急に作りたい物が見つかって。調理場で会って、手伝って貰ったんだ」


「あの、ご主人様、言い難いんですが、生臭いです。お風呂に行きませんか」


「そう? お風呂に行こうか。自由にしていいって言ったけど、付き合ってくれる?」


「「はい」」


 じっくりお風呂でイチャイチャして、お風呂を上がる。今度こそ漫画を読んで過ごそう。みんなと別れ、昼食と飲み物お菓子を自販機で用意して部屋に戻る。


 昼食を食べながら漫画を読み、ベッドに寝っ転がりながら、お菓子をつまみ漫画を読む。行儀の悪い事この上ないな。でも幸せ。


 夕食の時間になって、イネスとフェリシアが呼びに来るまで、ひたすら漫画を読んでいた。自販機コーナーに行くと皆が揃っていた。


 二日酔いからも復活したアレシアさん達と、今日は自販機コーナーで夕食だ。雑談をしながら食事を取る。ビールを1本だけとアレシアさんが言いだしたが、約束は守るべきだと、ドロテアさんが止めてくれた。


 さすがサブリーダーちゃんとしてるよね。今日は二日酔いだったけど。楽しく食事を続けているとイルマさんに声を掛けられた。


「ワタルさん、質問があるのだけど、いいかしら?」


「ん? いいですよイルマさん。なんですか?」


「ありがとう。答えられないのなら答えなくても良いのだけど、あなたの出身地の事を聞いてもいい?」


 あー、そういえばイルマさんに今度聞かせてねって言われてた気が……まあ、ほぼ分かってるんだろうし言っちゃうか。


「ええ、構いません。でも僕の思い違いだったら恥ずかしいので、イルマさんの疑問に答える形で良いですか?」


 ここで僕って異世界人なんですよって暴露して、全然違う事だったら恥ずかし過ぎる。


「ええ、分かったわ。じゃあ聞くわね……ワタルさんって異世界人なの?」


 あれ? ドロテアさんとマリーナさん以外はビックリしている……疑問も覚えてなかったの? それはそれでどうなんだろう……


「ええ、僕は異世界人です」


「ふー、やっぱりそうなのね。まあ、本気で隠したいとは思ってなかったんでしょうけど、そんなにハッキリ言っちゃっても良かったの?」


「ええ、まあ、この船に乗ったら、バレそうだなって思ってましたから。でも、秘密にしてくれますよね」


「え? ちょっと待って、イルマ、ワタルさん……今、凄い事を言ってるわよ。異世界人って本当なの? っていうかイルマ、ワタルさんに聞く前に私に相談してよ」


「うふふ、ごめんなさいね。でもアレシアに言ったら凄い勢いで聞きそうだから。さっきはワタルさんが答えてくれそうだったから、直接聞いたけど。駄目そうだったら聞かない事にするつもりだったの」


「うーん、まあ、聞きたいとは思うでしょうけど、無理やり聞き出したりはしないわよ」


「でも、アレシアって賢者とか勇者とか異世界人系の話って大好きでしょ? 聞かずに我慢できた?」


「うっ、分かったわよ。この件はもう良いわ。ワタルさんの話を聞きましょう」


 アレシアさん、あっさりやり込められたな。しかし異世界人系の話が大好きなのか……この流れで異世界人のワタルさんも大好きって流れになってくれないかな。


「まあ、異世界人で間違いありません。さっきも言いましたが、秘密にしてくださいね」


「ええ、お世話になっているのに秘密をばらしたりなんかしないわ。でも異世界のお話とか聞いてもいい?」


「ええ、秘密にして貰えるのなら、構いませんよ」


「ワタルさんが居た場所ってどんな所なの?」


「んー僕が居た場所ですか。日本という国なのですが、魔物がいなくて魔法も無い。概ね平和な国でしたね。口で説明するのは難しいので、後で映像を見せますよ」


 映画だと、派手なアクションとかで誤解されそうだから。恋愛もののドラマでも借りて見せよう。恋愛に興味を持ってくれたら嬉しいしね。


「魔物がいなくて、魔法が無い平和な国。想像できないわ、映像っていうので、ワタルさんの国が見れるの?」


「ええ、アレシアさんの言う通りですね。まあ、ドラマっていう物語なのですが、日本が映っています」


「うーん、よく分からないけど、見られるのなら楽しみね。いつ頃観れるの?」


「そうですね、夕食が終わったら。お菓子やジュースを買って、ハイダウェイ号で見ましょうか。僕の部屋でも見れるんですが、ハイダウェイ号の方が観やすいですしね」


「分かったわ。ふふ、楽しみね」


「あの、ワタルさん、異世界人は、その、神様からスキルを頂けると本にあるのですが……もしかしてワタルさんの船召喚は、神様から頂いたものなのでしょうか?」


「ええ、そうですね。クラレッタさんの言う通り、創造神様から頂きました」


「ほ、本当ですか。お会いした事はあるんですか?」


「え、ええ、お会いした事はありますが。この世界なら神様に出会う事もあるのでは? よく契約とか天罰とか神様関係の話を聞きますし」


「いえ、契約等、神様がお力だけを行使される事はありますが、直接お会いした事がある方はいないのです。凄いですよワタルさん」


「え? あっ、そうなんですか。貴重な体験だったのかもしれませんね」


 なんか有名人と友達で凄いって感じなのか? キラキラした目で見られているけど……どうなんだ、自慢する所なのか?


「どのようなお姿でしたか? 大聖堂の神像は正確なんですか?」


 ん? これは言ってしまっても良いのか? いや、神像の姿は盛りに盛ってるって言う訳にはいかないよね。


「ええ、まあ、大体は同じだと思いますよ」


「そうなんですか。凄いですね」


「クラレッタ、落ち着きなさい。ワタルさん、ごめんなさいね」


「いえ、ありがとうございます。ドロテアさん」


「ワタルさんすみませんでした。興奮してしまって」


「いえ、構いませんよ。気にしないでください」


「まあ、食事は終わったんだし、ワタルさん。その映像? っていうのを見ましょうよ」


「はい、そうですねアレシアさん」


 DVDを借りにカウンターに向かう。えーっとどうすれば……メニューが現れてリストが出て来た。なんかメニューって便利だよね。


 えーっと、何が良いか……あっ、逃げたり、恥だったり、役にたったりする大人気のドラマのDVDが出てる。DVDになるの早い気がするけど、神様仕様だからか? まあ、これで良いよね、大人気ドラマだし。


 お菓子やジュースを買い集めて、ハイダウェイ号を召喚して乗り移る。


 地下の大きなテレビでDVDを見る。


 DVDも言語が通じるみたいだ。見慣れない景色、車、衣装、様々な物に興味を示したが、次第にドラマにのめり込み夢中で見ている。


「みなさん、もう遅いですし、そろそろ戻りましょうか」


「ワタルさん、もう少し、もう少しだけ。お願い」


「気持ちは分かるんですが、駄目です。まだまだ続きがありますから、今やめないと眠れなくなります。また明日にしましょう」


「うー、そうなの?」


「ええ、だから戻りますよ」


「分かったわ。でもワタルさん、ドラマって面白いわね。明日もお願いね」


「はい」


 フォートレス号に戻り、眠りにつく。


 ……………


 ドラマを見てから4日後、南方都市が見えて来た。3日前にルト号に移って、夜にはハイダウェイ号を利用したので1日余分に掛かってしまったが、楽しいお風呂生活とドラマ生活だったので、後悔はしてない。


 それ以外にやった事と言えば、ぬいぐるみの入れ替え条件を調べる為に、ルト号に移り、フォートレス号の送還、再召喚を試したぐらいだ。


 フェリーに戻ると、クラレッタさんがニコニコ顔で走って行った……


 暫くすると、トボトボとクラレッタさんが戻って来た。うん、駄目だったんだね、分かりやすい。


 入れ替えは、時間でおこなわれるか、時間が経過した後にフェリーの召喚でおこなわれるか、かな?


 クラレッタさんを慰めて部屋に戻る。


 ……………


「皆さん、南方都市が見えてきました。あと1時間もかからず到着します。着いてからの予定を確認しませんか?」


「ええ、分かったわ。ワタルさんはどうするの?」


「僕達はルト号に泊って、商業ギルドに行って、その後、お土産を配るのと、行きたい場所が2ヵ所程あるので、1月位は南方都市に居たいですね」


 海猫の宿屋に泊まろうかと思ったけど、ジラソーレファンが押し掛けて来るんだろうし、居心地が悪そうだもんね。それに、まだ余裕はあるんだけど、ダークエルフの島にも行っておきたい。


「そうなの、私達は冒険者ギルドに行って、スライムの情報収集、その後、海猫の宿屋に部屋を取るぐらいかしら」


「分かりました、では、情報が集まったら連絡ください」


「ありがとう、ワタルさん」


「いえいえ」


 暫くジラソーレと別行動だな……そうだ、イネスとフェリシアにも、お休みをあげないと。お土産を配り終わってから予定を立てよう。


 それに、カミーユさんに、プリンとアイスを持って行こう。褒めて貰えるはずだ。用意していかないとね。


誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスを頂ければ大変助かります。

読んで頂いてありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
表向きは平和な国。 でもその裏には核兵器と言う、戦略級の大魔法を超越した何かが世界総数一万発以上あって、常にその脅威を勘案しながら生きていかなければならない国でもある。 事実は小説より奇なりとはよく…
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