18話 ちょっとHな事と船購入
長い買い物が終わり、晩御飯を食べて宿に戻る。しかし装備品も買ったにしても15金貨は結構かかったな。
部屋に戻って一息つく。うーん、部屋に凄い美人が2人もいると落ち着けない。そうだリムと遊ぼう。
「リム、ご飯を食べた後だけど、ドライフルーツがあるんだ、食べてみる?」
『……たべる……』
リムにドライフルーツを与えてみると、プルプルが大きくなった。気に入ったのかな? リムがもっちもっちと近づいて来た、肩まで登って来ると、顔にスリスリしてきた。
『……好き……』
鼻血がでそうだけど、ねえ、リム、僕が好きなの? ドライフルーツが好きなの?
「ねえ、ご主人様何で固まってるの?」
「いえ、なんでもありません。そうだ胡椒貿易の為に食料を集めておきたいんです。最低でも2ヶ月分は集めたいんですよ、今からこの部屋に小さなボートを召喚しますね」
「食料集めは分かったけど、船が何か関係あるの?」
「ありますよ、荷物を船に乗せて送還するとその時点で時間が止まるんです。だから食料が大量に保存できるんです」
「凄いわね」
「ええ、とても便利なんです。それで僕がいる間に料理や食材を沢山集めておきたいんです。明日は2人で食料集めに街を回って食料を買い集めてください。僕は買って来てもらったものを送還しますね」
「分かったわ」
「フェリシアさんはどうですか?」
「あっ、はい、わかりました、あの、ご主人様聞いてもよろしいですか?」
「良いですよ、なんですか?」
「イネスさんの口の利き方は問題になりませんか?」
「え? うーん、特に気にならないから問題無いと思いますよ。あっご主人様って呼ばれるのは嬉しいです」
「他の方から見ると、奴隷に好きにさせてると、あまり良く思われないと思うのですが」
「そんな問題があるんですか……でもよく考えたら知り合いは殆どいないですし。楽な話し方でいいんじゃないんですか、なんか偉そうな人が居る時とかだけ考えて貰えれば問題無いですよ」
「そうですか、ですがご主人様、せめて私達の事は呼び捨てにして、敬語は止めて頂いた方が良いと思います」
「そうですか?」
「はい、やはり奴隷にさん付けと敬語は目立ちます」
「あーそうですか? うーん、分かりました、無意味に目立つ必要も無いですし、これからは呼び捨てで敬語は止めておきますね」
「「はい」」
うーん、これだけの美人を呼び捨てか……結構ハードルが高いな。
「そろそろ寝ますか。明日はよろしくお願いします」
「うふふ、ご主人様、ちょっとHな事しますか?」
「えっ、したいです。したいですけど、イネスさん、よく考えたらちょっとHな事ってどこまで大丈夫なんですか? ちょっとの範囲を越えたら天罰が落ちるんですよね?」
「さあ、どうなのかしら?」
「ご主人様敬語になっていますよ。私は最後までしなければ大丈夫な条件ですので、私がご奉仕いたしますか?」
「あっ、そうだった、気を付けるよ。でもこの状態でご奉仕してもらうの? それより2人はそんなに簡単にHな事されてもいいの?」
「私は精一杯ご奉仕しますと誓いましたから。最後までするのは島が見つかって移住が完了してからですが、それ以外は精一杯ご奉仕いたします」
「私は奴隷になった時にそうなるんだろうなって思ったから良いかな? 面白そうだし」
どうする? どうしたらいい? カッコつけてもっと自分を大事にしなよ、とか言ってみる? でも正直Hな事したいし、カッコつけたら一生後悔するよね、よし欲望に正直になろう。
「あの、激しいのは隣にディーノさんとエンリコさんがいるから、胡椒貿易の時にお願い。今日は一緒のベットで軽くイチャイチャして寝たいです」
「うふふふ、分かったわ」
「はい、精一杯頑張ります」
リムにお休みを言って、ベットに向かう。
2人とじっくりとキスをしてイチャイチャする。お胸様は素晴らしいです、異世界に落ちて来てよかった、創造神様素晴らしい世界をありがとうございます。物凄い美人に両サイドから抱きしめられながら眠りにつく。
朝か、目が覚めて起き上がるとイネスがキスしてくれた。
「うふふ、おはようございますご主人様」
イネスのキスが終わると、続いてフェリシアのキス……なにこれ? 最高に幸せなんですけど。
「おはようございますご主人様」
目が覚めるとこんな幸せが待っているなんて、最高の1日が始まりそうだ。
「2人とも、おはよう」
「うふふ、目覚めのキスはどうだった?」
「最高でした、出来る時は毎日お願いしたいです」
「「かしこまりました」」
リムの様子を見るとまだ寝ているみたいだ。身支度を整え皆で食堂に行く。食堂に着くとリムが鞄の中から出て来る、リムはごはんに敏感だよね。
「リム、おはよう、ごはんだよ」
『……ごはん……』
朝食を終えてイネスとフェリシアに10銀貨ずつ渡して食料の買い出しを頼む。部屋でリムと遊んだり訓練をしたりしながら2人が買って来た食料を送還していく。
午前中に2人が買い物を終え、20銀貨でゴムボート1艘が満杯になった。あと2艘分、次の休みに買って、出航前に大量買いすれば大丈夫だろう。
全員で昼食を食べて部屋で紅茶を飲みながら休憩する。
「そういえば奴隷を買ったりしたら、商業ギルドとかに届けを出さないといけないとかあるのかな?」
「どうなんでしょう? 一応聞いておいた方が良いかもしれませんね」
「商業ギルドに確認しにいきますか」
商業ギルドで確認するとギルドカードに所有奴隷を書き込んでおくと、証明になって問題が減るそうだ。
2人を登録して明日の依頼を確認して、買い物をしながら宿に戻る、戻るとお風呂が届けられていたので、部屋に運んでもらいゴムボートに載せて送還した。
「明日の朝から5日間は島に行くので、その間、ディーノさんとエンリコさんに、護衛の訓練を頼んでいるので頑張ってね。10銀貨ずつ預けておくから食費や何か必要なものがあったら買っていいよ」
うーん、敬語を使わないってのも難しいな。リム以外は敬語で話してたから、結構癖になってるし。まあ、いずれ慣れるよね。
「「分かりました」」
リムにお休みを言って寝よう、またイチャイチャするんだ、楽しみだな。
「そろそろ寝ようか。リム、お休みなさい」
『……ねる……』
リムが鞄の中にはいる。2人とイチャイチャして眠りについた。
奴隷を買ってから2週間がたった。2回の島生活はリムがいてくれて、今までよりも楽しく過ごせたが、イネスとフェリシアがいないと寂しく感じる。すっかり骨抜きにされてしまった。
グイドさん達に頼まれ筏を3枚運んだ。自分専用のテント筏を作り快適な生活を目指すそうだ。
イネスとフェリシアはもともと冒険者、狩人の生活をしていたので、護衛に関しても飲み込みがはやくフェリシアの結界さえ掛けておけば、大抵の危険には対処できるそうだ。
街にいる間は食料を調達してゴムボート3艘は食料満載だ。
今日はギルドに行ってお金を全額下ろす。カミーユさんに挨拶して、スパイダーシルクの反物を卸せるだけ卸してもらって、係留所に運んでもらおう。
イネスとフェリシアは、今日から明日の朝に掛けて更に食料を集めて、これも係留所に運んでもらう。
そして僕は目立つので和船で沖合に出てヤ○ハ イ○ザルト45を購入して、1泊してから朝に係留所に戻って荷物を積んで出航の予定だ、さっそく商業ギルドに行くか。
「カミーユさん、おはようございます。また相談事なんですがお時間よろしいでしょうか?」
「ワタルさんおはようございます、良いですよ、いつもの部屋にご案内しますね」
「よろしくお願いします」
部屋に着くとカミーユさんがお茶をいれてくれた。
「どうぞ、あれ? リムちゃん少し大きくなりましたか?」
「そうですか? そういえば少し重くなったような?」
頭の上に乗っていたリムを、両手で持ってサイズを測ってみる。
「ほんとだ、テイムした時より少し大きくなってる。リム、大きくなってたよ、偉いね、リム」
『……えらい……?』
よく分かってないみたいだ。
「しかしカミーユさん、よく大きくなった事が分かりましたね、僕は全然分かりませんでした」
「私の場合は久しぶりにリムちゃんに会ったので分かったんでしょうね。ワタルさんみたいに毎日会ってると気が付かないんだと思います。それでワタルさん、相談事とは何でしょうか?」
「あっ、すみません。あのですね、明日の朝に胡椒貿易に出発したいと思っているんです。それで口座から現金を下ろすのと、スパイダーシルクの反物はどの位卸して貰えるのか、胡椒貿易から帰ってきた時にどんな行動をとった方が良いのか教えて欲しいのですが」
「本当に行かれるんですね。お引き出しは後ほど現金をお持ち致します。スパイダーシルクはある程度はご用意できます、どの位必要ですか?」
「えーと、どの位持って行ったら良いのか教えて貰えますか?」
「そうですね、スパイダーシルクはあちらの大陸の方が高値がつくのは間違いないです。高価な物が売れない地域や政情が不安定で積み荷が捌けない、もしくは捌くのに時間がかかる等の問題が起こる可能性があります。安全を取るのであれば、胡椒を仕入れるお金は残しておいた方が無難ですね」
「そうですか、それなら1白金貨分のスパイダーシルクをお願いします」
「かしこまりました。スパイダーシルクは1反2金貨ですので50反ご用意いたします」
「明日の早朝、係留所の115番まで配達お願い出来ますか?」
「かしこまりました、あとは胡椒貿易から帰って来られた時の対応ですね。胡椒を卸す予定の商店はございますか? 商業ギルドにお持ち込みされる場合は少しお安くなってしまいますが」
「商業ギルドに全部お任せしたいのですが可能でしょうか?」
「よろしいのですか? 商業ギルドとしましてはありがたい事なのですが、直接持ち込んだ方が高値が付きますよ」
「商業ギルドには大変お世話になっていますし、商売の素人の僕では、他の店と直接交渉は危険だと思いますので、商業ギルドにお任せします」
「かしこまりました、でしたらお帰りになった際には商業ギルドに使いを出して頂ければ、対応できるように手配しておきます」
「ありがとうございます」
「では、口座から現金をお引き出ししてきますので、ギルドカードをお願いします」
「はい、あっ護衛の2人の支払いがまだですので口座に2金貨残しておいてください」
「かしこまりました」
カミーユさんが戻って来るまでリムと遊ぶ。
「お待たせいたしました、スパイダーシルクの代金と、護衛料金の2金貨を除きまして、3白金貨36金貨50銀貨になります、お確かめください」
「確かに、ありがとうございました」
「いえ、お気を付けて、胡椒貿易のご成功をお祈り致しております」
「はい、頑張ってきます」
係留所に行く、そうか護衛の2人はここで最後か、きちんとお礼を言わないとな。
「ディーノさんエンリコさん、いままで本当にありがとうございました」
「いえ、私達にとっても良い待遇の依頼でしたから、また必要になったらお呼びください」
「そうですね、実入りも良くて楽な仕事でした、また必ず呼んでくださいね」
僕って結構襲われたんだけど、実入りが良くて楽な仕事だったんだ。この2人が大変だと思う仕事ってヤバそうだな。
「出来れば護衛が必要になる事態は避けたいんですけど、何かあったらまたお願いします。では、行ってきます」
和船に乗り込み外海に向かって船を走らせる。つけられてたら嫌なので、偶に方向を変えながら全速力で和船を走らせる。
そろそろいいかな? 3時間ほど和船を走らせ誰もいない事を確認する。さっそく購入するか。
購入画面からイ○ザルト45を選択して1白金貨37金貨を投入して購入する。
船召喚 レベル 3
購入した船を召喚することができる。+2(NEW)
購入した船に限り最善の状態に保ち、自由に操船することができる。
購入画面から新しく船を購入することができる。
自動操縦(NEW)
地図作成と連動していて、地図が出来ている場所なら、水上限定だが目的地を設定すれば自動で到達できる。
地図作成
自分が行った事の有る場所がオートマッピングされる。
船偽装
性能を変えずに船の姿を質感も再現して思った通りに変更できる。
初期 手漕ぎボート(木製) 人数制限2
特性 不沈・不壊 乗船拒否
購入 ゴムボート(青) 人数制限2 (お風呂船)
特性 不沈・不壊 乗船拒否
購入 ゴムボート(緑) 人数制限2 (食糧庫船)
特性 不沈・不壊 乗船拒否
購入 ゴムボート(赤) 人数制限2 (食糧庫船)
特性 不沈・不壊 乗船拒否
購入 ゴムボート(黒) 人数制限2 (食糧庫船)
特性 不沈・不壊 乗船拒否
購入 ビッグ フィッシング ゴム ボート(深緑) 人数制限4~5 (小屋船)
特性 不沈・不壊 乗船拒否
購入 ビッグ フィッシング ゴム ボート(青) 人数制限4~5 (倉庫船)
特性 不沈・不壊 乗船拒否
購入 和船 人数制限12
特性 不沈・不壊 乗船拒否
購入 イ○ザルト45 人数制限15 (NEW)
特性 不沈・不壊 乗船拒否
きちんと増えてるな、船召喚のレベルも上がったし、1度に出せる船が3艘になって、自動操縦は……一度行ったことのある場所なら勝手に目的地まで進んでくれるのか。
遠くに行く時は便利だね。寝てても到着するんだから、今回は自力で行かなきゃいけないけど、次からはだいぶ楽になるな。
残高 2白金貨 2金貨 15銀貨 10銅貨
誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスを頂ければ大変助かります。
読んで頂いてありがとうございます。