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めざせ豪華客船!!  作者: たむたむ
第一章 手漕ぎボートの上手な活用方法!!
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14話 閑話 創造神様の憂鬱と神様達の不満

「うん?」


「どうかなさいましたか?」


「うん、久しぶりにこの世界にお客さんだよ。へー、豊海 航君って言うんだ。酔っぱらって海に落ちてこの世界にきたんだね。運が良いのか悪いのか、なら言語理解と名前もそれっぽいし船召喚を与えよう。楽しませてね?」


「あまり強力な力を与えないでくださいよ。魔王の時なんて大変だったんですから」


「分かってるよ。船召喚は船に乗っている時は防御面で無敵なんだけど、攻撃力がある船は、召喚できないようにしてある。メッセージも送っておいたから大事にはならないよ」


「この世界にいい影響を与えてくれるといいのですが」


「うん、楽しくなるといいね。久しぶりのお客さんだし。みんなにも教えてあげなよ」


「はい。でもこの人、草原に落ちてますよ? 船召喚で大丈夫なんですか?」


「うん? あはは……まあ、大丈夫なんじゃないかな?」


「はぁ、何も考えてなかったんですね。いつも言ってるではありませんか、思いつきで行動せずに、少しは考えてから行動してくださいと」


「何を言ってるんだい? 僕は創造神だよ。考えてるに決まってるじゃないか。創造神にお説教なんて100億年早いんじゃないかな?」


「私は光の神様ですよ?」


「なんで何言ってんのこの人、みたいな顔してるの? 光の神より創造神の方が偉いんだからね。圧倒的に僕の方が偉いんだからね」


「他の神達にも教えておきましたよ。退屈していたのでみんな集まってきましたね」


「流さないでよ。創造神の言葉を聞き流さないでよ」


「ほら、角兎と遭遇しましたよ……逃げ出しましたね」


「大丈夫だよ大丈夫……ほら、ステータスに気がついた」


「草原なのに何で船召喚?って言ってますね。ごもっとも過ぎて同情を禁じえません」


「うるさいよ。船召喚は強力なスキルなんだ、水辺にたどり着くまでは試練なんだよ」


「ほう、陸地で船召喚か、少しは機転が利くようだな。どう思う戦神の?」


「魔神か、とりあえずスキルを試してみただけの様だからな。まだ判断できんな」

 

 ……………


「今日も角兎狩りか、つまらんな。娯楽神よ、こやつなんか面白い事するかの?」


「しないだろうね。毎日真面目にコツコツと。正しいことだけど娯楽神としては吐き気がするね。まああんなスキルとメッセージがなければ、少しは面白い行動をしたかもしれないけどね」


「だよな。あんなクソスキルじゃ派手に行動できないよな。俺がなんかスキルやるかな? お前もどうだ魔神の」


「あっ、いいね。魔神と戦神がスキルを与えれば少しは面白くなるかも。僕も娯楽神として面白くなるスキル与えようかな? このままじゃあこの子、角兎を狩って一生を終えちゃうよ。せっかくの異世界人なのにもったいないよね」


「そうだな。あんなスキルでは不憫だ。私が魔法全属性と魔力増大でも与えるか」


「おう、張り込んだな。なら俺は神槍と、肉体強化か?」


「なら僕は確率変動かな。面白い事が起こりそうだし」


「こら、戦神、魔神、娯楽神、勝手な事を言わないでよ。僕が与えた船召喚で十分なの。船召喚はクソスキルなんかじゃないんだからね」


「ならなんでこいつは異世界にきて埋没してるんだよ。こんなに目立たない異世界人は初めてだぞ。クソスキルとメッセージのせいだろうが」


「そうだよね。異世界人の行動って普通もっと面白いもんね」


「同感だな。スキルの選択ミスとしか思えん」


「創造神に向かって何たる言い草。とにかくスキルはあげちゃ駄目だからね。この子は船召喚が1番いいの」


「ならなんとかしろよ。停滞した世界にきた久々の刺激だぞ。このままならつまらな過ぎるぞ」


「まあまあ、落ち着いてください。あなた達までスキルを与えては過剰すぎます。創造神様もこのままにはしておかないので、もう少し様子を見てあげてください」


「光の神がそう言うのなら様子をみるが、変わらなかったらスキルを与えるからな」


「なんで光の神の言う事は聞いて、僕には反抗するのさ。反抗期? 反抗期なの?」


「うるさい。何とかするならさっさと何とかしろ」


「創造神にこの態度、信じられないよ。まあ、教会にきたら少し話してみるよ」


「教会にくるのかな? この子、休みもしないで毎日角兎狩ってるよ。僕、もう飽きてきたから帰るね。進展が有ったら呼んで」


「わし等も帰るか、あんまり待たせるなよ」


「ねえ、光の神。なんであいつらあんなに偉そうなの? 創造神としてビシッと言ってやるべきかな?」


「なんとか、教会にきてもらわないとですね。どうしますか?」


「無視なの? ねえ、話を先に進めないでよ」


「しばらく様子を見て、こなかったら神託を出しますか。あまり下界に手を出すのはよくないですからきてくれると助かりますね」


「会話をしようよ、言葉のキャッチボールは大事なんだよ!」


 しばらくして……。

 

「……創造神様。あの子、教会に入ってきましたよ。よかったですね、神託を出さないで済みました。あとはよろしくお願いしますね」


「分かった、やっときたか」


 ……………


「あんまり変わってねえじゃねえか。もうスキルやっちゃうか?」


「落ち着いてください戦神。創造神様の話を聞いてやるきになったそうです。訓練してから南方都市に旅立つそうですので、そこから変わってきますよ、たぶん」


「たぶんって、まあしょうがねえか。さすがにあのスキルじゃあ、緊急時に対処できねえから、訓練は必要だろう」


「しょうがないね。もっと使い勝手のいいスキル与えてたら、こんなに手間かけなくてよかったのに。光の神も大変だね」


「ええ、とても大変です。娯楽神も手伝ってくれても構いませんよ?」


「遠慮しておくよ。それよりも創造神様を教育した方がいいんじゃないかな?」


「もう手遅れです」


誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスを頂ければ大変助かります。

読んで頂いてありがとうございます。

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