プロローグ2
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九条さんは家族でこちらに引っ越して来たらしい。
この学校を選んだのは偶然だとか。
全然出会わなかった仲間が偶然でも同じ学校のクラスにあるとか運命力ってのはハンパないな!
あー帰ったらメールしよっかなー。でもいきなり迷惑かなー?
話したい事沢山あるしなー?少しなら大丈夫かなー?
ふふふ、俺はもうぼっち能力者じゃないのだ!
九条さんもいいひとっぽいし仲良くなれそうな予感!
継続発動も教えるし、お互いの能力のコツとか教えあって使えるようになるかもしれない!
いやーたのしみだ!
うん、でもまあ、そんなうかれた状態とは別の冷静な自分もいる訳で・・・
偶然出会った運命が世界に、自分達にどう影響を与えるかを、逆に運命が動きだして何かが起こるかも?って期待と不安な事も考えていたりもするんだ。
何にせよやる事はひとつ、仲良くサイキックを成長させる!
晩御飯が食べ終わってやっぱりメールしたその時の記録。
[今晩は、今大丈夫かな?今日はありがとう!]
<大丈夫だよ?電話しようか?>
[メールで平気!明日話せるからね!]
この時点でツッコミ所があるのだがこの時は気付いていなかった。
<そうだね♪私の方も話したい事沢山あるし例の継続発動も教えて欲しいし楽しみだね!>
[こちらこそお願いね♪]
実はこの時思い浮かんだ言葉があったんだ。
自分の能力が弱くてとてもじゃないけどサイコキネシスなんてカッコいいものなんてもんじゃない事。
期待に応えられなくてガッカリさせてしまうかもしれない事。
でもメールじゃ聞けなかった。
それを知った九条さんがガッカリしてメールの返事を返してくれない事が怖かったから。
明日、放課後顔を見て話そう。
色々台詞を考えて。