鬼人御伽

涼風風鈴は神代の時より転生を繰り返し、守護すべき女性を探し求めていた。
すれ違う時の流れの中、記憶も薄れ己の宿命も忘れかけていた時、再び巡り合う。
それに呼応したのか今生は全てが嚙み合うように一族が同時に転生を果たす。
その中には人を憎み、滅ぼさんと呪いを撒き散らす草薙童子がいた。
人の中に眠る鬼を呼び起こし百鬼夜行で現世を蹂躙する為に産声を上げる。


生を踏み荒らし、死すら喰い散らかす。

悪鬼は目覚め、世に潜む人物を滅すべく、再び胎動を始めた。

鬼と鬼。
鬼と人。
人と人。

交わり、別れ、また、絡み合う。

異聞と安心召されるな。

鬼の御伽草子、いざ、蠢かん。