表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/149

48,ボッチPKアジトを離れる3

 突然だが、ここで気配察知の能力について説明しておきたいと思う。俺がこの世界に来て一年が経過したが、それまで現実世界で普通の生活をしてきた俺にそこに敵が潜んでいるとか、待ち伏せされているとかわからないし、自分の気配の隠ぺいなどできないしそもそも自分の気配がほかの人間にどう受け取られているのか全く分からないのでどうすればいいのかも全く分からない状況である。

 こちらの世界で生活していればそういった能力に目覚めることもないし、今のところそう言った兆候もない。死線を潜り抜ければそういった能力が身につくのかもしれないが、それを検証するために自ら死地に身を投じるような勇気は俺にはない。

 だからあたりの気配を確認するのは、もっぱらゲームシステムに頼りっぱなしなのが現状である。ゲームでの気配察知のシステムはマニュアルとアクティブとオフがありステータス画面から設定でき、ショートカットにも設定できるので大体の人はショートカットに設定してオンオフで使い分けていると思う。

 まずマニュアル設定だがこれをオンにすると自分のサブスキルの気配察知能力のレベルに応じた広さのマップが表示され人、魔獣、動物などが表示される。この表示される基準も設定でき、俺はレベル20以上とある一定以上のステータスが表示されるようにしている。ある程度表示される範囲を絞らないと画面が点でごちゃごちゃしすぎて必要な情報が判断しにくいのだ。この気配察知はそこそこ優秀でアイコンの周りに色のついたオーラみたいなのが表示されているが、これはそのキャラの最も得意としている属性が表示されている。そしてアイコンの大きさである程度の強さが図れるのだ。加えてディオニスの信徒の場合アイコンの中にディオニスのシンボルマークのヤギの悪魔のようなマークが表示されるのだ。

 いろいろ便利だが短所もある。視界の大部分を占領されるので戦闘中はまず使えない。それに加えて相手の気配隠ぺい能力によってこの表示が薄くなっていく。これによってアイコンが判別しずらくなり、相手の気配隠ぺい能力がこちらの気配察知能力を大きく上回っている場合この画面に表示されなくなる。このため表示されていないから絶対に大丈夫と言えない状況が出てくる。

 しかしこのゲームで俺はずっと追われたり襲われながらやっていたので、気配察知能力はかなりの高レベルなので、この画面を開いて表示されないということはまずない。

 次にアクティブの設定だが、これは画面が出てくるわけではなく自分が見ている範囲の視界の障害物などで見えない場所にある気配があらかじめ設定で決めた範囲の能力を持った気配がアイコンで表示されるのだ。この場合距離と対象の大きさによってアイコンの大きさが決まるので、この設定では相手の強さは判断できない。

 この設定は隠れている気配も普通に視界に表示されるので使いやすく、奇襲も受けにくいので大体のプレイヤーは通常時も戦闘時もこの設定を採用している人が圧倒的に多い。

 俺もこのアクティブ設定を普段利用して、マニュアルは余裕があるときに確認する感じで運用している。

 問題は戦闘時だ。多くのプレイヤーは戦闘中もこの設定を切らすことはないのだが、俺はオフにするようにしている。

 これは完全に個人の感覚の問題だと思うのだが、俺にとってこの表示は戦闘中はとても邪魔でうっとうしく感じるものなのだ。このアイコンに重なって敵の攻撃が判別しづらくなったり反応が遅れたりするのだ。殺意マシマシで放たれる攻撃に対応するためにはこのアイコンが邪魔になってくるのだ。

 なので戦闘中はこの機能をオフにしているので、戦闘中は周囲の気配疎くなってしまうのだ。経験上遠くからの攻撃はすぐ近くからの攻撃より対応しやすい傾向があるので何とかなっている。気配を肌で感じられるようになればこの問題も解決するのだが、この世界に来て一年以上たつがいまだにそういった気配を感じられたことはない。まあないものねだりをしても仕方がないのでとりあえず考えないようにする。

 さてなぜ急にこんな話をしたのかというと、こちらに猛スピードで地下ずいてくる気配があるのだ。

 さて、どうしたものか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ