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3.ボッチPK冒険者時代を振り返る

世界観の説明的なものが多くなってしまい申し訳ないです。

 冒険者登録が終わった後は比較的とんとん拍子に進んでいった。冒険者ランクについてもう少し詳しく説明しておくとこんな感じである。

F. 見習い

E. 駆け出しの初心者

D. 一般的冒険者(一番数が多い)

C. 中級者、手練れ

B. 上級者、ベテラン

A.トップランカー、凄腕

S. 伝説的存在、国宝級

といった感じになるがこれは今いるこの世界の話である。<人魔大戦>のなかでは一番数が多く初心者から脱したなというのがCランクであり、Bランクで中級者とハードルがこの世界の基準より一段高くなっている。

 これはある程度仕方のないことで、そもそも<人魔大戦>というゲームではキャラを作ったときにスキルが決まるこの時に基本となる2つのスキルが与えられるのだが、そのスキルによってステータスや成長していく能力の傾向が決まってくる。

 この仕様はゲームの世界では欲しいスキルが出るまで好きなだけ粘れるが(実際にはそれぞれのスキルにはトータル上限がそれぞれに定められていて、この上限に達してしまったスキルはどんなことがあっても出てこなくなるが)、現実の世界では一発勝負のものである。欲しいスキルがきちんと与えられる確率は低くなる。

 このゲームでは強力なスキルには、厳しい制限や負荷といった明確なデメリットも用意されていることが多かったから強力なスキルを持っているから簡単に無双できるわけでもなく立ち回りなどをきちんとしないとすぐにやられてしまうのだ。

 だがそのデメリットを差し引いても、自由にスキルを選べるという差は大きく、加えてゲームではボスやいろいろなモンスターの情報はすぐに出回り、戦い方などが周知の事実となるが現実ではそうはいかない。

 情報の伝播速度も遅くいびつで、王都ではみんな知っているであろうことが地方にいくと誰も知らないなんてことは普通である。そういった差というかゲームと現実の差がこれなのである。

 事実このライル王国でもSランクの人間は1~2人しかいない基本極秘の存在とされているが、ゲーム内では4~50人はいたように思う。

 これでもこのゲーム人口全体から見た割合では、それでも数が圧倒的に少なく、大変な努力が必要なクラスとなっている。そしてこの世界ではほとんど知られていないがSSランクもある。

 このSSランクというのは固有職の能力を強さの目安として設定されているクラスである。

 固有職というのは職業の最上位の職業でそれ以下の職とは一線を画す強さを秘めることからすべてのプレイヤーから一目置かれる職である。

 そもそも職業というのは最初に選び育てていくもので、一般職<上級職<最上職<固有職と上に行くほど条件が厳しくなるが、見返りも大きい。

 その中でも固有職は、いろいろ秘匿されているそこに至るまでの条件に加えて、専用イベントをいくつかクリアーしたり、専用ボスを倒したりしないといけないとかとにかくハードルが高い。

 加えてこの固有職が特別な理由は一つの職業につき一人しかなることができないのである。このため競合率がとんでもないことになるが、そもそも条件自体も秘匿されていてしかもこのレベルにあった厳しい条件で、しかもゲーム内での攻略のヒントもあまりなく、手探りでたどり着かないといけないという鬼畜仕様である。

 そういった仕様上に都合もあり、この固有職になることは<人魔大戦>の全プレイヤーの目標であり憧れともなっている。

 この世界でもそういった仕様であるかはわからないが、少なくとも固有職は俺はあると確信していた。

 いろいろ情報を集めてみるとそれらしい記述のある文献や言い伝えみたいなものを聞くことが多かったのがそう確信した理由だ。

 そしてほとんど自分のような転移者っぽい人物の情報を聞くことがなかったので、俺のような転移者はあまりいないだろうと結論付けた。(自分だけが転移してきたという可能性もあるが、原因が先に説明した大型新規イベントにあるなら、その可能性は低いと思いたい)

 まあとにかく最初のうちは冒険者として依頼をこなすのはゲーム時代の知識もあり余裕かと思ったが、ゲームと現実の違いがたくさんあってその違いに戸惑いつつも、そこそこ順調に依頼を進めてランクを上げていけてたと思う。(なぜランクを上げていたのかはまた後で詳しく話そうと思う。)

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