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108,戦いの後で………。3

 袋に収納し終わった遺体は、転生者とこの世界の住人とで分けて転移者の遺体は俺のアイテムボックスに収納して、この世界の住人の遺体は、馬車…いやこの場合は牛車になるのだろうか?まあ牛が引いているので牛車といって問題ないだろう。その牛車に遺体を積んでいく。

 全部俺のアイテムボックスに入れればいいと思われるかもしれないが、これは俺の気持ちの問題である。モンスターの素材などはアイテムボックスに入れても平気なのだが、こういった人の遺体などをアイテムボックスに入れてしまうのは、何かその人の尊厳を傷つけてしまっているように感じてしまって、どうにも抵抗感が強い。

 本当は転移者の遺体もこんな扱いにしたくはないのだが、この遺体は元の世界で埋葬すると決めてしまったのでどこかに保管しておくしかない。

 しかしいつ帰れるかもわからないのに、その辺においておくわけにもいかない。唐突に帰れることになった時に、どこか遠くの場所にあっては結局置いて帰ってしまうことになってしまう。

 そういった諸々の事情を考えると、やはり自分の手元に置いておくのがいいとなってしまうのだ。

 まあ元の世界に帰れるのかも、元の世界に戻れたとしても、このアイテムボックスに入った遺体がどうなってしまうのかまるで想像つかないが。一応覚えていたら、元の世界に戻る目処か付いたら戻るときにこの遺体は外に出して、その状態で戻るようにしようとは考えてはいるが、どうなるかはまさに神のみぞ知るというやつである。

 「つまり、お前たちはこの世界とそっくりなほかの世界から来たということか?」

 遺体を袋に詰めて積み込んでいる時も、いろいろソルに質問され続けている。

 厳密に言えばそういうことではないのだが、説明が難しくどう説明してもいいのかわからないのでもうそういうことにしてしまおうと思って答える。

 「まあ、そんなところのような感じだが、俺自身どこまでが同じなのかはわからないし全く同じではないとは思う。」

 「じゃあ、俺たちを襲ったのが誰なのかはわからないのか?」

 「俺の世界ではそう言ったことは起こっていなかったから、すまないが俺にもわからない。」

 「そうか………。」

 妹たちの手掛かりが欲しかったのだろうが、こちらもはっきりしないことは言うことはできない。

 おそらく、というかほぼ確実にライアン教とほかの転生者が関わっているのだから落ち着いたらこちらから奴らを追っていけば妹たちか、その情報にたどり着けるだろうと言っておいた。

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