88:冬至 丸っこい柚子の香
ジャンル:純文学〔文芸〕
作者:秋の桜子
あらすじ
男と別れた、きっかけは柚子。奴はその香りが嫌い、私は好き、
良い子見つけなよ、私はわたしで好きにするからさ!
キーワード
日常 女主人公 和風 柚子の香り
掲載日
2019年 12月08日 09時50分
文字数
2,108文字
URL
https://ncode.syosetu.com/n2610fx/
感想
季節が真逆!サイコロめ……。
この季節感溢れる短編はぜひ冬に読んで欲しいが、この短編紹介エッセイはどのみちあとふた月で100話に達してしまうのであった。
3年間の付き合いをしていた男女、その別れる直接のきっかけとなるシーン。別れた後の女性の開放感を感じているシーン。
大きく分けてその2つから構成されている短編だ。
その付き合う中で、女はこの男に細々とした不満が積もり積もっていったのだろうと。男は女に気安くなったからこそ、無遠慮になり、それが無神経になったのであろうと。
そして価値観の違いが顕わになったのだろうと。
そしてスイッチをオフにするように愛が失われる。
どこにでもある話だ。
だがそのラストのトリガーを、柚子というあの丸っこく香り高い果実にしてるのがセンスだよねぇ。
愛が失われる瞬間の女性の内心の表現。
そしてその後の女1人の宴。
心情の表現も、言葉のチョイスも素晴らしい。
いや、2000字の短編だけどね。この男はきっと外面は良いのだろうなあとか、そろそろ結婚してやらなきゃとか上から目線で考えてたんだろうなあとか、この女は別れた後になんかイキイキして職場でキレイになった?とか言われるのかなあとか、想像も広がってとても楽しい。
あと感想欄。わたしが4つ目の感想なんだけど、その前3つが連続して子持ち既婚女性の熱い共感なのが笑います。
次は22日。
ξ゜⊿゜)ξ ノ ⌒◇ <えいっ、ころころ。
幸せな牛乳は耳から生えました




