18:透明猫と三面のサイコロ
ジャンル:現実世界〔恋愛〕➡ホラー に変更
作者:茶内
あらすじ
江戸中期、農民達の間で、碁盤を挟んでサイコロを振り、出た目の数だけ碁石を打てる民棋と呼ばれる遊戯が行われていた。
齢七十を過ぎて妻にも先立たれて湘南の山奥で一人で暮らす田畑善一は、あるとき旧友の光岡士蔵に呼ばれて鎌倉にある彼の家に訪れた。
そこで士蔵に見せられたのは妙なサイコロと美しい白猫。
「善一、久しぶりに民棋をやろうじゃないか!」
彼のこの一言から、善一は不登校中の孫をも巻き込んだ恐ろしい事件へと巻き込まれていく。
キーワード
伝奇 日常 怪獣
掲載日
2019年 07月25日 23時45分
文字数
28,618文字
URL
https://ncode.syosetu.com/n6554fq/
感想
第2回以来の、この作品わたししかポイント入れてないってやつだ。
どうやって捜しているのかというと、スキマ時間があるとき、たまに新着短編、及び新着完結から話数の少ないモノで興味の惹かれるものを読んでである。
この時、作品名と作者名とジャンルしか表示されない。あらすじはない。いかにタイトルが重要かというものだ。
わたしはメイン作こそ『なまこ×どりる』とタイトルが短いが、元々のエッセイなどで長文タイトルをつけていたのもそのためである。
まあ、好みというものがあるので何とも言えないけどね。
この作品は『猫』と『サイコロ』というわたしの好きな要素が2つあり、それに『透明』や『三面』という不思議なワードがくっついていたので気になったのは間違いない。
文章について。この作者さんは文章が書ける人だ。これは素晴らしい。
ただ、なろうを読んでない。まず短編で28000字は長いよ。それと段落変えたときに1行開けないので、ウェブ上の文章のデザインとして読みづらい。覚悟もって読んでくれ。
話の内容もまた、なろうテンプレとか鼻で笑う内容で素晴らしい。まず主人公が独居老人。主要登場人物が友人の独居老人。不登校の孫。猫。笑うしか無い。
でね、これヒューマンドラマだと思ってたんです。半分くらいは。この段階で一万字以上読んでるんですけどね。独居老人と不登校の孫の交流的なものを描きながら、心に変化があらわれるのを描いてるのかなと。
そうしたらですね……。そこから民話系怪奇モノになったんですよ。今さらここで転調?マジかよと思ってスクロールバーを見るとね。まだ半分しか進んでないの。笑う。
んで読み進めるとですね……。ガッツリ妖怪出てくるんですよ。2万字くらい読み進めたあたりで。
確かにキーワードには、伝奇 日常 怪獣ってあるんですよね。でもコレ見て興味もって読み始めた人に取ってはいつまでたっても要素出てこないなあと投げられるかな。
で、カテゴリーエラー。分かるんだよ、この作品なろうのジャンルで置くべきところ無いって。定義的にはローファンタジーだろうけど、ローファンタジー読者は読もうとしないだろうしね。
でも最初、童話ジャンルだったんで思わず感想欄でツッコミ入れちゃったんですよ。童話!?って。そしたら現実世界恋愛に。……待って。
恋愛要素どこー!?この作品、恋愛要素、作品終わった後じゃない?それともあれか、独居老人同士のブロマンスだったりするのか?
(追記:結局その後、ホラーになりました)
色々書いたけど、なろう的でなく、ラノベ的でもない伝奇モノ中編読みたいなら一級品だと思います。
ぜひ気合い入れてご一読を。
次回は日曜の午前零時過ぎに。
ξ゜⊿゜)ξ ノ ⌒◇ <えいっ、ころころ。
友達のA+さんの短編。この人の短編は良いの多いので、問題はどれを紹介するかだ……。




