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僕の居場所

 家の鍵が壊れて入れなくなったため、僕はゲームセンターにやってきた。ここは一見するとゲームセンターとはわからない。つぶれたパチンコ店に目張りがされ、看板に営業時間と【Another World】という店の名前だけ書かれた張り紙がはってある。


「麗しのマイホーム!」


 そんな謎なゲームセンターの扉を開け、意気揚々と足を踏み入れる。店内は古い格ゲーが並んでいるだけで、基本的にだれもいない。だが、今回はどうやら先客がいるようだった。

 

 うきうきと叫びながら入ってきた僕に対して、冷たい視線を向ける人物がいた。正確には長い黒髪に隠れて表情は見えなかったが、ちらりと見えた瞳がとても冷めていた。発するオーラからも今まで感じたことがないほどのまがまがしい気配がしていた。髪の間から見える制服で、同じ高校に通う女生徒ということはわかった。僕に視線を向けたせいか、彼女が座っているゲーム画面はGAME OVER になっている。


「こんにちは。僕の名前は…!?」


 冷たい視線に耐えきれず自己紹介をしようとした瞬間、彼女がゲームの席から立ち上がり、僕に顔を近づける。唇と唇が触れそうになった瞬間、僕は彼女をそっといなし、隣の席に座らせた。


 彼女はぽかんとした表情を浮かべる。正確には、ぽかんとしたオーラを発する。


「すみません。キスしてしまいそうになったので、体に触ってしまいました。では、僕はゲームをやるので、これにて」


 僕がお気に入りのゲームの場所まで移動しようとしたところ、彼女が再度立ち上がり、僕の腕をつかもうとする。僕はさっと回避した。


「なんですか?文句ありますか?キスするよりは良かったでしょ?何がしたいんですか?」

「待って。私を見てなんともないの?」

「?なんともありませんが、同じ高校なんだなーとは思いましたけど、それだけです」

「!?そんな…どうして」


 僕の答えに彼女は動揺しているようだ。


 僕はそんな彼女を無視して今度こそお気に入りのゲームコーナーへと移動しようとすると、今度は僕の前に移動して進行を妨害する。


「何するの?いい加減にしてくれるかな」

「三回まわってわんと言って」

「は?するわけないじゃん。頭おかしいんじゃないの」

「!?そんな…どうして」


 僕は今度こそ邪魔されないように、目当てのゲーム機の前まで一瞬で移動する。そして、僕がゲーム機に100円を入れようとした時、彼女は大きな声で僕に言った。


「私の名前は明美。私は誰とも仲良くなることはできなかった。だけど…あなたとなら!!」

「え…」

「結婚してください」

「いきなりは無理です。友達からなら」

「わかった!それでいいわ。隣で一緒にゲームしていい?」

「いいよ」


 明美が僕の隣に座って100円玉を入れた。

 

 その時、僕の下に奇妙な魔法陣が浮かび上がった。


「は!これはまさか。憧れの異世界転生か!?」

人物紹介


主人公…異世界に憧れる高校生。とても強い

雄太…主人公の事が好きなホモ。イケメン。愛情を力に変える金色の闘気を操る。

謎の男…雄太に殺され、それがきっかけで雄太に呪いをかける。黒いモヤになっている。

聖剣…高速で主人公に飛来。なんなくキャッチされたことに驚き変な声をあげる

明美…目が合うことで人を魅了する。魅了した相手にはどんな言うことも聞かせることができる。キスで魅了を解除できる。

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