8.大袈裟な王様
8話目です!
「すみません、謁見させてください。」
「は?」
は?…じゃないですよ!私は王様に聞きたいの!……クイジさんの代わりに、虹色ポーションを届けに来たんだから!(ついでだけどね)…ちなみに。
この街の名は、クェルナー。
クェルナー城下町。
ここでは、黄色い林檎が特産品。
見た目より、甘いよ?酸っぱそうダケド…。
「用事?あなたの名前は?」
「名前?…瑠奈です」
やけに長いなぁ~…暇ですよ、私…。
せっかく…!
「要件を言ってください」
「…クイジさんに、頼まれて虹薬を…」
「…ふむふむ…ええぇぇっ!?虹薬!?」
「そうです。だから通してください!」
を持ってきてあげたのに!何さ、その目は!悪い?クイジさんを殺してしまったから、城主に代償として、渡そうと思って、来たのにっ。
「今すぐ言ってください!どうやって手にいれたんですか!どこの村で?」
「えー、コホン。村長のヤシさんにいただきました。村は、カフレギアで被害にあっていました」
「そうか…よし、謁見するなら、これをつけてくれ」
うわぁ、綺麗!レモン色のリボン!
「それは返さなくていい。本当は返さなければいけないのだが、虹色ポーションを持ってきてくれたからな。リボンは好きなよーにどうぞ」
「ありがとうございます!大切にします!」
「お…おう。最初は蝶ネクタイにしとけよ?」
「はい!」
やった!こういうリボンがあると、髪が結べていいね。
長くて邪魔だったんだよ…ん?レモン色…林檎と同じっぽい。
「じゃあ、通ってよし!」
うっわ~…豪華すぎて、眩しいよ!
「よくきたな。何用で参ったのじゃ?」
「れ、虹薬!」
「!?……本当か、それは」
「はい。これです!」
「おお……!」
何気に感激してる?…何で、虹薬、皆欲しがるんだろ。
…リボンは嬉しい。
「名乗れ。名は何と言う?」
「瑠奈です」
「ルナ…ありがとう、本当に…」
えっ、泣いてるっ!?本当に王様なの、あなた!
「王様だからここにいるんじゃ」
「心を読まないでください!」
心を読む人、嫌。
持ってくるんじゃなかった。
「ええっ、それは困る!」
「だから、心を読まないでください!!」
この王様、苦手かも!違う、苦手!
大袈裟ですねー。(前も言った気が)