五話という長い間ずっとやっていたプロローグ回がようやく終わりを迎える!なんか思ったんだけどタイトル長くネ?
前々から思ってますけど、タイトル長くネ?
以下のものは停学処分とする
東堂優一 二週間
東堂幸 二週間
夢和人生 二週間
以下のものは退職処分とする
川西政也
このような紙が学園の掲示板に貼られたのは、俺たちが問題行動を起こした次の日のことだった。
「はあ」
俺は今日も溜息をついていた。
昨日はあれから、俺も川西も校長室に呼ばれ、こっ酷く叱られ俺には停学処分を、川西は退職処分が言い渡された。
そのときの川西の反応は見ものだったが、その後川西に呼び出され「このやろー」と泣きながら殴られてたら、おっさんが殴りこんできてちょっとした騒ぎになってまたまた校長室に呼び出されこっ酷く叱られ、おっさんらにも停学処分が言い渡された。
で、何もやってない佐奈だけが停学処分を逃れたわけだが、何故だかみんな俺の家に来てた。
「何で佐奈がここにいるんだよ?」
時計を見る、九時五十分。遅刻なんてもんじゃない。
「だって、学校に私だけ行くって心細いんだもん」
「子供か!?」
「大丈夫だよ。ちゃんと休むって連絡入れてあるし」
「お兄ちゃん、せっかくの停学処分なんだから遊びに行こうよ。遊園地とか」
「………退学処分になったんだから少しは一緒に反省しようよ」
「優一氏、あんなに派手にやっといて何を今更そんなことを言っておる。お前はもう変態というレッテルを貼られたのだ。今更良い子ぶることなんて出来んぞ?」
…………分ってることだけどさ、何だろうな、この胸に漂う殺意は?
「はあ」
また俺の口から、溜息が漏れる。
「優一氏よ、溜息をするものではないぞ」
「はいはい……」
俺は席を外しキッチンに行く。冷蔵庫をあけ昨日幸と作ったクッキーを取り出してリビングに戻る。
「ほらよ」
「お、すまぬな」
「ありがとう」
そう言っておっさんと佐奈はクッキーに手を伸ばす。
「あれ?お兄ちゃんそれって、昨日作ったキャロライナ入りのクッキー?」
「「え?」」
幸の一言に二人の手は止まった。
「……は、ははは、俺もどうやら年らしいな。優一氏の出したクッキーに、キャロライナが入ってるとか聞こえたんだが………」
「入ってるよ。昨日作ったもん」
「優一氏よ、何てもんを食べさせようとしてくれたんじゃ!?」
「不真面目な奴に、お茶菓子を食べさせようとな。幸、せっかくの休みなんだ。楽しいことしないとダメだよなあ?」
「うん」
俺の言葉に幸は頷く。あれは不適に笑って続ける。
「というわけだ二人とも、これ全部がキャロライナ入りというわけではない。八個のうち三個………だったかな?ぐらい入ってるから。みんなでロシアンルーレットしようぜ」
「いいねえ」
「よくねえよ!!!」
「よくないよ!!!」
二人は涙目になって否定した。
「お前は鬼か?あれは匂いを嗅いだだけで気負うしなうような代物なんだぞ?そんなもん食べられるか!!」
「大丈夫だ。幸がちゃんと匂いはクッキーに思えるように作ってる」
「余計悪いわ!!」
「ごごご、ごめん優一私そろそろ学校に行かないと――――」
佐奈があわてて立ち上がり出口を目指すが、幸が行く手を阻む。
「えへへ、佐奈ちゃん言ってたよね?今日学校に休むって言ったって」
「あう!?」
「クフフフ、せっかくの客なんだ。今日はしっかり楽しんでってもらうぜ?」
俺はいつも先生が笑うように笑ってみせる。
俺がいつもはこんなことをしないことを知っている二人は、それが恐ろしく思えたのだろう。
「ゆ、優一氏に岬氏が乗り移った!?」
そして俺は最近テレビで大人気な主人公のごとく続けた。
「フフフ、さあ、ゲームを始めよう」
「まずはルールだ、俺たち二人はクッキーの製作者だから選ぶのは最後だ。お前ら二人で順番に掴み取ってってもらう。ロシアンルーレットといっても、それを食べること自体が罰ゲームみたいなもんだから、罰ゲームは無しだ。全部で八個あるから、一人二個は必ず食べてもらう。一回目で食べて気を失っても、二個目は俺たちがちゃんと突っ込んでやるから安心しろ」
「鬼か!?」
「大丈夫だ。一番最初の奴は二個とも絶対に食べない可能性だってある。お前らはさっさと順番決めろ」
「ううぅ、優一が怖いよぉ」
で、結局おっさんが一番先、佐奈が二番目幸が三番目俺が四番目になった。
「さあ食べるといい」
皿にあるクッキーは全部で八つ。そのうち五つが四角いクッキー。そのうち三つが丸いクッキー。ゲーマーを目指すなら基礎の基礎として言っとく。ここで四角いクッキーを口に運んだ時点でゲームオーバーだ。
「があああああああぁぁぁぁあっぁあぁ!!!!!!!!」
そしておっさんは目を開かなくなった。
「さあ、次は佐奈だぞ?」
「嫌だよ!?」
結局、佐奈とおっさんの二人が病院送りになって、ゲームは終了した。
『お昼のニュースの時間です。昨夜教育委員会は――――
川西教員が働いていたのは、山梨県内の私立春多喜学院で、そこは全校生徒が三万人を超える超マンモス校として有名でしたが――――
問題を起こした男子生徒二人と、女子生徒一人には停学処分が――川西教員には退職命令が下りました――――』
やっとこれでプロローグ回が終わりです。
次回から、金髪ツインテールの「アホコン編」を書く予定です。
悪い点などの指摘等心待ちにしてます。今だ誰も書いてくれなくてさびしいです。
(‘・_・)