これは私が死ぬまでのお話
このお話は少しグロい表現をしている所があると思いR15指定にしました。人が死ぬ表現があるので読む時にはお気をつけください。また読みにくい、誤字脱字がある、などなどありましたらコメントで教えて頂けると幸いです。
私は菜々美、小学校1年生だ。。私には幼なじみの男の子がいる。
名前は、海斗、少しツリ目で怖い顔をしているように見えるけど根はとても優しい男の子……だけどね、海斗はもうこの世にはいない。昨日ね、自分で天国に行っちゃったんだって。
なんで天国に自分で行っちゃったかってそれはね?私が海斗を守れなかったから、、、私がもっと勇気を出していたら、もっと早く行動していたら、、、そうしたら、海斗とまだ沢山楽しい事ができていた未来があったかもしれない。
それは、1ヶ月前の事
海斗はよく誤解される、見た目が怖い顔をしているから、だけどとっても優しいのを私は知っている。だけどクラスの子達は海斗と怖がってしまっている。それは小学校に入学した時からずっとそうだ。どれだけ私が説得しても、海斗が頑張って声をかけても、クラスの子は信じてはくれないし、海斗が話しかけた子はすぐに泣き出すし、先生も海斗が怖いみたいですぐに海斗が悪いって海斗のことを怒って廊下に立たせていた。私はクラスの子や、先生に「違う!海斗はなんも悪い事しないよ!怖くないよ!」って言うんだけど全然信じては貰えなかった。
次第に海斗はクラスの子達と仲良くするのを諦めて1人で居るようになった。だけど私は海斗と遊びたくて色んなことに誘った、、、だけど海斗は「僕と一緒にいると菜々美まで1人になっちゃうだろ?僕のことはいいからクラスの子達と遊んでおいでよ。」そう言って私を突き放したんだ。私は海斗に突き放されたことがショックで次第に海斗を遠ざけるようになっていた。そして事件が起こった。
私の学校ではうさぎを飼っている。うさぎのエサやりの当番は6年生2人と1年生2人で合計4人でやる。だけどその日6年生は修学旅行で居なくて、先生と1年生の3人で当番するはずだったんだけど、その当番の先生が私達の担任の先生で、もう1人は海斗、そしてクラスの子の女の子1人だった。だけど、海斗が当番に行った時誰もうさぎ小屋の前にはいなかった。
私はたまたま日直だったから親に送って貰って、教室の鍵を貰いに行ったんだけど、そこには担任の先生がいて、うさぎ小屋の鍵もあった。
だから先生に「先生うさぎさんの当番は?」って聞いたの。そうしたら先生は「あっ忘れていたわ」って行って私にうさぎ小屋の鍵を渡して、「ごめんなさい、先にうさぎ小屋の当番の子にこの鍵渡しといてくれる?後で行くから」って行って職員室から出て行ったわ。
私がうさぎ小屋の前に行くと海斗がいて、そしてその隣にはうさぎの死体があった。真っ赤な水溜まりがあって海斗が「菜々美!近くに来るな!小屋の柵に穴が空いていて、たぶんヘビかなんかにやられたんだ!」って、確かに大きいうさぎさんの死体はあるのに小さいうさぎさんの死体はない。海斗のおじいちゃんは狩人をしていたから海斗は小さい頃からおじいちゃんに教えて貰っていてとても詳しい……私は咄嗟にパニックになって「キャー」って叫んじゃったけど、海斗のお陰で落ち着きを取り戻して、まだヘビがいるかもしれないから近ずくなって海斗に言われたわ。
だけど、私は海斗がもしかしたらヘビに噛まれちゃうかもって思って「海斗も離れないと!」って言ったけど、「僕は大丈夫!慣れてるから」って私から小屋の鍵を受け取って、まだ生きているうさぎさんがいるか確認していたの。
海斗が確認しているのを見ていたら私の悲鳴を聞いて駆けつけた当番の女の子と先生達が来て、先生達が急に海斗のことを怒り始めたの。
どう見たって海斗のせいじゃないのに、先生達は「お前がやったのか?!うさぎになんの恨みがある!後で職員室に来るように!」と言っていた。私はとっさに「海斗はやってない!ヘビのせいだよ!」と言おうとしたが、海斗は私に向かって先生達にバレないように口に人差し指をさしてシーってやったんだ。私はそれに気がついて、なんにもいえなかったんだ。
その後、海斗のお母さんとお父さんが呼ばれて、海斗はとっても怒られたみたい。私は海斗のお母さん達に海斗は悪い事してない!!したのはベビさんだよ!って言ったけど信じては貰えなかった。
私は海斗の傍に居たかったけど、先生達が目の前で酷いものを見てしまったからって学校を休むように言われて、お母さん達に言っても、「そんな子だとは思わなかった」って言って全然話を聞いてはくれない。そしてそれは1ヶ月続いた、、、私は親に無理やり連れられて遠い祖母の家に1ヶ月いることになって、私は海斗が心配でずっとずっと帰りたかった。だけど帰るすべがなくて、1ヶ月後に急に元の家に戻ることになってそこで海斗が死んだことを聞かされた。
学校の屋上からの飛び降り自殺……遺書には、菜々美ごめんな。僕を信じてくれたのに、こんな形になって。お父さん、お母さん、こんな僕でごめんなさいって書いてあったんだって。
そして日記もあったわ。日記には菜々美へって書かれていたわ。海斗のお母さん達はまだ日記の内容を見てはいなかった見たいで、私はすぐに日記を読んだわ。私がいなかった、1ヶ月、、、そこには地獄絵図が広がっていたわ。その日から海斗には地獄が待っていた。
その日から海斗はクラスの皆からいじめにあっていたんだ。教科書はボロボロで、机もめちゃくちゃ、靴なんて、あるかないか分からない、家ではお母さんとお父さんの喧嘩が絶えなくなったらしい。
私は泣いたわ。とっても。涙が枯れるまで……海斗が死んでからわかった事だけど、やっぱりヘビにうさぎさんはやられたんだって。
先生達は海斗が親に連れられて帰ったあとすぐに調べて分かったことだけど、その間違えを隠そうとしたみたい。私はたまたま海斗が死んだ事を聞いた日に教室に忘れ物をして職員室に行った時に先生達が話しているのを聞いたんだ。
私は許せなかった。だから日記を読んですぐに海斗のお母さん達に日記を見せながら言ったんだ。私の涙は止まらなかった、もう枯れたと思ったのに、、、だけど、これだけは、これだけは伝えないとって思ったの。
「どうして海斗を信じてくれなかったの!!海斗は悪い事してなかったのに!!どうして海斗を守ってくれなかったの!!」って、職員室で聞いたことも話したわ。海斗のお母さん達は呆然としてポロポロ泣いていたわ。
私はお母さん達にも話したわ…だけど、海斗のお母さん達も私のお母さん達も「嘘だ!この日記は嘘が書いてあるんだ!」って急に開き直ってね?海斗が死んだのに、大事なはずの息子が死んだのに、人が1人死んでいるのにお母さん達は自分のした事を受け入れなかった。
先生達にもクラスの皆にもこの事を話したわ。だけど、「あいつは顔怖いし、菜々美が嘘ついてるんだ!」、「嘘よ!菜々美さん嘘はやめなさい!」って言われたわ。
私は先生達や、クラスの皆の態度、お母さんのその姿を見て絶望した。だからね、今日私は海斗の元に行くことにしたの。だけど、私は海斗と同じところには行けない、私が行くのは地獄、海斗を守れなかった私は地獄に行くの。
私は海斗と同じように、学校の屋上から飛び降りて私は死んだ。その後何が起こったかは分からない。だけど、私は死ぬ時に願ったんだ。もし願いが叶うのならば、海斗と一緒にまた遊びたいなって。
どうだった?私が死ぬまでの1ヶ月、、、私は今、死にたての魂なの。これから私はどうなるか分からない。だけど行くならやっぱり、地獄だと私は思う。もし行くのが地獄でも、いつか海斗と一緒にまた楽しく遊べる日を夢見て私は導かれるまま消えていく。
読んで下さりありがとうございました。どうでしたでしょうか?菜々美の後悔と海斗の優しさ、少しでも皆様に伝わったらと思います。このお話を書いている時に自分ならどうするか、小学1年という弱い立場で大人に歯向かう勇気と大切な人を守るために行動できるかという自分にはそれができるかという疑問を自分にぶつけながら、書きました。読んでくださった皆様には出来ますか?立場の強い人に大切な人を守るために立ち向かうことが、、、菜々美が勇気を出せていたら海斗はほんとに救われていたでしょうか?そうではなかったのでしょうか?コメントで皆様の考えを教えて下さると幸いです。
またご縁がありましたら、ぜひ私の書く物語を読んで下さると嬉しいです。