Chapter 0 俺の日常
✿毎日1話ずつ更新できればいいなと思っています。
✿ラノベ作品を書くのが初めてなので楽しく読める作品になっていくか分からないですが、お付き合いいただければと思います。
✿誤字脱字や日本語の文法に違和感があれは教えていただければ幸いです!しばらく投稿システムや編集に悪戦苦闘すると思います……(笑)
恋は盲目であり、そして素晴らしい愛の結晶である――
そんなことが実際あれば、俺は地球から喜んで消え去ってもいいな。
なんて根拠のない自信を俺はいつも持っている。それは絶対だ。
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じりじりと暑い日が続き、せみの声がやたらうるさい。地球温暖化のせいで年々、夏を過ごすのが辛くなってきた気がする。今頃また南極の氷が溶けているのか、なんて考えながら学校へ行ったわけだが……。
ドサッという音と共に沢山の教科書が机の下に落ちた。いや、教科書が落ちただけならば俺もそうか落ちたのか……だったら拾えばいいよな、というぐあいに冷静さを保てていたと思う、が……。
「嘘だろ!? なんで俺の! 大切な書籍がああああああああ! 心理学や生物学……」
と俺は大切なその『宝物』を拾い集めながら一つ一つのタイトルジャンルを読み上げていると視界に麗奈の上履きが見えた。そして、その足元から視線をゆっくり上に辿ると麗奈の顔がやっぱり見える。そして、いつものようにこいつは俺を鼻で笑い、拾い集めた『宝物』をまた床に落とした。いや、落としやがった。
「あんたバカなの? あ・の・ね……この世界があんたの読んでるこの『お勉強道具』で片づけられたら皆ハッピーだわ。そんなにこの道具が役に立つなら、世の中みんな悩んでないわ!呆れるを通り越してただの勉強オタクにもほどがある。キモイ!」
という暴言を吐かれたあと、俺は再び床に視界を落とし、膝を付き、そして肩を揺らした。周りはきっと分かっている。俺がこの麗奈に苛められているということを。そうだ! 俺を傷つけ苛めている。俺は泣きそうだ……
とでも思ったか――? お前こそバカだろ? 勉強オタクを舐めるなよ?
土下座しているかの恰好でくっくっくっと俺は笑い、服についたほこりを払い立ち上がる。冷静に、そして淡々と『宝物』を忘れずに拾い、立ち上がった。これだから勉強が分からないやつは、ってな感じに。
「俺は『あ・ん・た』っていう名前でないのは理解できてるよな? 橘 雄大って名前がきちんとあるんだが? お前こそバカだろ? 相変わらずくだらねえ女だな」
そう、こんな『くだらない』口論をこの女と毎日始めて何カ月が経つことやら。最初のうちは周りのクラスメイトも大丈夫かとか、なんなら仲裁に入る奴らも昔はいたような気もする。けど、その数ヶ月後にはなにも言わなくなり、静かな教室ではため息だけが聞こえてくるようになった。とうとう、今に至ってはくだらないこの口論はまるでなかったかのように、普通にクラスの奴らが楽しく笑いながら過ごしてるから、人間で慣れると怖いなくらいにしか思っていないが。まあ、人間とは書籍で読んだ通り、慣れてくると危機感を失うらしい。やっぱり人間って書籍に書いてある通りの単純な生き物だからな、とどおりで俺には自信しか湧いてこないわけだ。
世の中、偉人が唱えたことが全てだと思う。 ガリレオガリレイが唱えたとおり、地球は四角ではなく丸い。そもそも『1+1=2』っていう数式を小学生が見てこれが正解だって99パーセントが理解できるだろ? 残りの1%はもっと勉強しろよってところだよな。本当に笑える。これを聞いて笑わないやつがそもそもいるのか――?
やっぱりこの世界を幸せに過ごすためには勉強して得た知識だけが全てだろうな。なんで、俺のクラスの奴ら、いや学校の大半の奴らは勉強の良さが分からないんだ? さて、これから俺が勉強で得た知識がどれだけ私生活を充実させるか教えてやるよ!