23.戦闘終結
前回の続きとなります。楽しんで頂けますと幸いです。
◇
~ゴブリンロード視点~
村の先鋒に、降伏したゴブリン共を使っタ。
今朝、人間と思しきものがこちらを探っていたヨウダガ、
これだけの数で、あのような小さな村を襲えばあっという間に制圧デキル。
あの村は前に、近くのゴブリン共が戦闘を行っテイテ、
人間の男達は数が減っているとの情報は掴んでイル。
女ダラケの村という情報筋は確かな筈ダ。
サラニ、周りが暗く夜の闇に紛れてあの村を襲えばひとたまりもナカロウ……。
そうすれば、この村の女共は全てオレのモノとなる……!
クククッ……マア一部の好かん女共はゴブリン共に分け与えてもヨカロウ。
さて、しばらく待つとスルカ。
◇
……ドウヤラ、先に放ったゴブリン共は全滅したヨウだ。
元々使えないゴブリン集団の残りだったから、死んでも構ワナイノダガ。
理由ワ、一部の手下共が言うには、正面には土の壁と段差が出来ており、
砦のヨウナ建造物が出来ているラシイ。
マタ砦にはスケルトンが人間と協力して防衛しているヨウダナ……。
アノ村の人間は、冒険者、ソレモ高位の死霊術師を雇ったみたいだが、対処ワアル。
魔法使いのゴブリン共を使エバヨイ。
いくら死霊術師とは言え、これだけのゴブリンたちを相手にして長くはモツマイ……!
◇
ふふふ……オレの目論見通りに上手くいってイル。
敵の目障りなスケルトンどもを上に排除しつつ、配下のゴブリン共が進軍してイル。
だが、スケルトンと人間共は未だに意外と抵抗しているな……まったく、人間側も粘るようだ。
敵側に強く美しい女ドモが多数いるとの報告がアルヨウだが、すべてオレの女にしてやろうッ……!
ん?……なんだ?周りのゴブリン共が騒がしいが、喧嘩カ?
周辺にしか松明をつけていない為に、周りがミエンのが欠点ダナ……。
「ゴブ、ゴブウぅぅぅぅ!!(族長様、大変ですっ!!)」
俺の傍に、魔法が使えるゴブリン爺がやってきた。
まったく、騒ガシイ。
「ゴブ、ゴブぅぅ?(なんだ騒がしいぞ、早く用件を言わんか?)」
「ゴブ、ゴブぅぅぅ!!(敵が来ましたっ!少数ですが、大変強いのですっ!!)」
「ゴブ?ゴブゥ?ゴブ、ゴブゴブ?(はぁ?敵だと?そいつは、どこにいるんだ?)」
「ゴブッ……ゴブッ…ゴブゥゥ!!(それが……あっ……あの白い骨の馬ですっ!!)」
白い骨の馬ダ?馬鹿も休み休み……と言おうとシタガ、俺の目にもソレワ映った。
暗闇に浮かぶ白い骨の馬。ソレが5匹。
ソノ白い骨の馬の馬上に、5人の人影。
これも人間の死霊術師が作ったスケルトン達カ。
何ノコトワない、蹴散らしてクレルワっ!!
そして、近くに置イテいた棍棒ヲ俺ワ掴んだ。
「ゴブゥっ!?(ひいいっ!?)」
ゴブ爺は、俺が戦闘を開始する前にここから退散しようと逃げ出ダシタ。
賢明な判断ダナ。オレに巻き込マレルダロウ。
ゴブ爺が逃げてる間ニ、
骨の馬上から敵の5人が降りてキタヨウダ。
オレに接近戦を挑もうト言うのか?愚カナヤツメ。
敵ワ全員、黒いローブヲ羽織っている為、人間かスケルトンかは判別シガタイガ、
人間の筈ダ、中々に速いカラナ。
敵はオレを包囲シツツ、周りのゴブリン共と戦ってイルヨウダガ、
甘いナ!!
オレワ、ゴブリンもろとも貴様たちを叩キツブスノミだ!
ゴシャアアアア!!
3体ほど、配下のゴブリンヲ巻き添エにシタガ、マアイイ!
黒いローブを一人ヤッタノハ、間違イナイッ!!
「ゴブハハハハハッ!」
これでマズワ一人だ!
む?……コイツワ、黒ローブで気がつかなかっタが……マサカ、スケルトンっ!?
馬鹿ナッ!?こいつらは、人間の筈デワ!?
「後ろが、お留守よーっ!!!」
「こちらもですっ!!」
シマッタ……これワ、オレヲ狙う為ノ罠ダッタノカ!?
「ゴブアアアアアアアアアッ!!」
どうやらオレワ、負けたヨウダナ……。
首の頸動脈を巨大な力デ斬られたようダ。
フフフ……オモエバ……最初カラ……オレワ……はめられていたノカ。
◇
~ヒデキ・イケダ視点~
スケルトン・ホース2体とスケルトン・ソルジャー2体が犠牲になってくれたお陰で、
俺たちは、ゴブリンの親玉である、ゴブリン・ロードをなんとか倒すことに成功した。
それは移動中に、俺は黒いローブをゴブリン討伐隊(クリム、シロ、スケルトン・ソルジャー)
に付けてもらったのだ。
これで少しでも奇襲に成功するんじゃないかと思ったが、どうやら上手くいったようだ。
ありがとう、スケルトン・ホース達とスケルトン・ソルジャー……いや、スケ太郎、スケ次郎……。
お前たちの活躍は忘れない。
余韻に浸っている暇ではない、ここは敵地のど真ん中である。
ゴブリン達は、俺たちが未だに、ゴブリン・ロードを倒したことに状況が追い付いていないようだが。
「俺たちがお前たちの親玉を倒したぞーっ!!さて、次はだれが相手だ?」
俺のスキル”異世界言語理解”で、ゴブリン達にも分かる様に言葉を話す。
と言っても、普通にゴブリン達に分かるように意識して話しただけだが。
「ゴブッ!?……ゴブゴブッ!?(まさかっ……王がやられたっ!?)」
「ゴブッ、ゴブゴブッ……(うそだっ、我らが王が負けるはずが……)」
「ゴブッ、ゴブッ……ゴブゴブッ!?(な、本当に……あの倒れている姿は、王!?)」
ゴブリン達は、俺たちがゴブリン・ロードを倒したことにより、大文動揺しているようだ。
よし、もうひと押しだ。
「ほらっ、分かったらとっとと森に、お家に帰れっ!」
「ゴブッ…ゴブウウウウウ!!(やばいっ…逃げろおおおおおお!!)」
「ゴブゴブウウウウ!!!(くるなあ……死にたくないいいいっ!!)」
1体のゴブリンが、手に持っていた槍を放りすてて、森に走っていくと、残されたゴブリンもまた一体、もう1体が武器を捨てる。
こうしてゴブリン達は雪崩をうって、我先にと森の方向へと走っていった。
俺の企みは成功したようだ。
同時刻、ゴブリン・ロードが倒されたのをどこかで知ったのか、
デルヘナ村の土壁群を進軍していたゴブリン達は、踵を返して、こちらも近くの森の方へと帰っていくのが確認された。
俺たちは、戦いに勝ったのだ。
そして、少女達の歓声と、「「「カタカタカタカタカタカタ」」」とスケルトン達の歓声が、
月明かりに照らされる”デルヘナ村”に響いたのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●倒した敵:
ゴブリン×102 ゴブリン・メイジ×8 前回
ゴブリン×85 ゴブリン・メイジ×12、ゴブリン・ロード×1 今回
合計 ゴブリン×187 ゴブリンメイジ×20 、ゴブリン・ロード×1
---------------------------------------------------------------------
●倒された味方:
スケルトン×40体 スケルトン・ソルジャー×1体 前回
スケルトン×35体 スケルトン・ソルジャー×4体 スケルトン・ホース×2体 今回
合計 スケルトン×75体 スケルトン・ソルジャー×5体 スケルトン・ホース×2体
-----------------------------------------------------------------------------------
●増えた味方:
スケルトン×20体 スケルトン・ホース×5体 前回
特になし
-----------------------------------------------------------------------------------
●最終味方の数、合計(残):
第一防衛ライン 撤退
第二防衛ライン スケルトン×45体 スケルトンソルジャー×3体、イルディッシュ(残)
第三防衛ライン スケルトン×33体、クロ、シロ、キー、スライム3体(残)
別動隊:ヒデキ、クリム、ホワイト、スケルトンホース×3体(残)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●今回の戦闘結果:
敵 第一部隊 ゴブリン×50 (全滅)
敵 第二部隊 ゴブリン×70 ゴブリン・メイジ↓編入 (全滅)
↓
敵 第三部隊 ゴブリン×90 ゴブリン・メイジ×28 (残)
敵 残り ゴブリン250匹 ゴブリン・メイジ×30 (残)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●今回の取得経験値
ゴブリン・ロード Exp討伐時⇒500Exp
取得 Pポイント=50P
Exp:ゴブリン×85 =850Exp
P:0.5×85=42.5P
ゴブリン・メイジ×12=600exp
P:2.5×12=30P
前回の取得地合計: 1420Exp P:63P
今回の取得合計値:1950Exp P:122.5P
総合計:3370Exp 取得、P:185.5P
-----------------------------------------------------------------------
●今回達成したクエスト:
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゴブリン種の強敵を初めて倒した!(500P獲得)
合計 2585.3P+185P+500P= 残 3270.3P
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●今回のP消費:
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
黒いローブ:10P×5=50P
合計:3270.3P-50P= 残 3220.3P
ーーーーーーーーーーーーーーーーー-
次回の内容は未定です。 文章は修正予定です。 次回更新日予定 9/22