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22.戦闘開始

いつも見て頂いてありがとうございます。今回は戦闘回です。楽しんで頂けますと幸いです。



「「「ゴブウウウウ!!!」」」


ゴブリン達が雄叫びを上げながら、第1防衛ラインに接近している。


その間、急いで俺は第2防衛ラインの土壁陣地に移動した。


第一防衛ラインには、近接戦闘用スケルトン33体。


そして、ツンデレ少女”クリム”と白騎士リビングアーマー”ホワイト”を移動させ、配置につかせた。


理由は、俺たちが移動に使う土壁の左端と右端には、穴を掘っていないからだ。



そこをクリムとホワイトに守らせる作戦である。



クリムや白騎士の攻撃力ならば、ゴブリン相手なら一撃で倒せる筈だ。



第二防衛ラインに俺、”イルディッシュ”、スケルトン33体とスケルトンソルジャー5体。



第三防衛ラインに奴隷少女である”クロ”、”シロ”、”キー”及びお供スライム達三匹と弓を扱うスケルトン34体とスケルトンソルジャー5体。



これらの布陣を敷いた。


異世界とはいえ、本当の闘いなど初めてで、とても緊張するが、


戦争シュミレーションゲームで培った俺の頭脳で勝ってみせるぞおおお!!



そろそろ、弓や魔法の射程ラインにゴブリンが到達しそうな距離に近づいてきた。


先ほどよりも周りが暗く、視認がしづらい状況ではあるが、


こちらはスキルなどの影響で、見えるので、敵の方が不利な筈だ。



ゴブリンにも夜の目が見えると厄介だが、この世界のナビゲーターのナビたんに聞くと、


「ゴブリンは夜はあんまり目が見えないから大丈夫だよ~!」とのこと。



だが、楽観は出来るわけがない。


俺は傍にいた”イルディッシュ”に大まかな指示を伝える。


”イルディッシュ”は全体のスケルトン兵士達に指示を伝えられるので、


これにより、一糸乱れぬ統率が可能な筈である。



「イルディッシュ!!全体指揮はお前に任せる!まずは敵の出足を叩くぞ!」


「おっけーご主人!弓隊、構え……放て―――!!」


「「「カタカタカタカタ」」」


スケルトンが、了解との意思表示であろうカタカタカタカタと骨を震わせながら、


スケルトン弓隊が”イルディッシュ”の号令の元、敵ゴブリンに弓を放つ。


イルディッシュが持つ”眷属強化”のスキルのお陰か、次々とゴブリンに当たる。


そして当たりどころが悪かったのか、一部のゴブリン達は前のめりに倒れた。


だが、それでもゴブリン達は止まらなかった。


理由は、圧倒的にこちらの防衛戦力が足りていないのだろう。


「ええいっ!!邪魔よ!私の火魔法”ファイア”を喰らいなさいっ!!」


クリムは火魔法のスキルを発動させて、ゴブリンに向かって、ソフトボール程の火の玉を放つ。


土壁をよじ登ろうとしていた、1体のゴブリンに直撃した。


「ゴブアアアアアアアアアアア!」


ゴブリンは真っ黒コゲになりながら、堀に転がり落ちていった。


クリムが火魔法を使っているのは初めてみたのだが、


おそらく俺が見えないところで練習していたのだろう。意外と努力家なクリムである。


「御主人様と皆様は、私が守ります!!”ホーリーシールド”」


ホワイトは、光魔法中級スキル”ホーリーシールド”を発動させた。


これは初めてみたが、光の盾が、敵ゴブリンからの放つ弓矢や投擲を防いでいた。


さすが白騎士リビングアーマー、俺が考えたメイン盾である。


そんなクリムやホワイト、スケルトン達の奮闘をしているが、一部のゴブリンが第1土壁に到達し始めた。 


第1土壁ラインを守る”クリム”と”ホワイト”が左右からこちら側に上って来ようとするゴブリン相手に戦闘を開始するのが見えた。


今のところ防衛ラインは機能しているが、このまま上手くいけばいいんだがな。


クリムやホワイト、スケルトン達がゴブリン達を倒すたびに、


俺にも経験値やポイントが入った。これで戦いを有利に進めないとな。




しばらくすると、どうやら敵ゴブリン達の進軍が止まったようだ。


その間、いそいで第1防衛ライン上のゴブリンだった死骸を、クリムやホワイトと共に集めて


イルディッシュがスケルトン兵士を増やしていった。


これにより、スケルトン兵士が20体増えたので、一部スケルトンが減った分も含めると、


第1防衛ラインのスケルトンは40体ほどになった。


これで先ほどよりは有利に戦えるだろう。


そう考えて、第2防衛ラインにイルディッシュと戻ると、


「マスターっ!!また来たわよっ!!」


クリムが俺に向かって叫ぶのが聞こえた。


遠くを見ると、また、松明を掲げながらゴブリン達が、無数のゴブリンが見えた。


先ほどのゴブリン達より、倍以上のゴブリンのようだ、まじかよ!?



「なにい!?ええいっ、負けるな僕のスケルトン達っ!!弓隊放てっーー!!」


”イルディッシュ”の号令の元、再びスケルトン兵士が弓を放ち始めるが、



だが、今度のゴブリン達は死も恐れずといった具合に突っ込んできたのだ。


「「「ゴブアアアアッ!!」」」


ゴブリン達に弓は当たれども、止まる気配は全くないのだ。


まるで何かを恐れているようだったが……。


そして、第1防衛ラインで激しい防衛戦となる。


クリムとホワイトの活躍により、なんとか現状維持が出来ているが、まずいような気がするな。



「はぁはぁ……マスターっ……危ないわっ!!」


クリムが走りながら、第2防衛ラインに戻ってきて、俺に報告してくれた。


「クリム大丈夫か?どこが危ないんだよっ!?」


「ほら、あの場所をみて!!」


クリムが指さすところを見ると、ゴブリン達は進軍を止めなかった。


しかしそれだけでなく、一部の堀の場所に集中しはじめ、


なんとゴブリン達は、己の屍で、堀を埋め始めたのだ。


徐々にゴブリンの死骸で、第1防衛ラインの土壁をよじ登られそうになってきたのだ。


そこから第一陣防衛ラインが徐々に突破されて、一部のスケルトン達がやられるのが見えた。


俺は傍で指揮をとっていたイルディッシュに命令する。


「イルディッシュ、第一防衛ラインを撤退させて、第二防衛ラインにひかせるんだ!」


「わかったよご主人!”第一防衛ラインのスケルトン達は第二防衛ラインに後退!!”第二防衛ラインのスケルトンは援護して!!」


スケルトンは号令の元、移動を開始。


一部のスケルトンがやられてしまったが、クリムやホワイトが殿を務めてくれたようで、損害は軽微だ。


戦いはこれからだろう。


どうやら敵のゴブリン達も、どうやら馬鹿じゃなさそうだからな。



第2防衛ラインのスケルトン兵士たちが増えたお陰で、徐々にゴブリン達の足が止まる。


だが、こちらのスケルトンも1体、2体と、徐々に数を減らしていった。


理由は、敵のゴブリンに、メイジ・ゴブリンが複数現れたからである。


このゴブリンは、文字通り、魔法を扱えるゴブリンなので、


敵のゴブリンを回復させたり、火魔法を飛ばしてくるのである。


特にこの火魔法が厄介で、多くのスケルトン兵士がこれにやられている。


敵の死骸であるゴブリンを使用して、スケルトンを増やそうと考えたが、


その暇も与えてくれそうにない。


後方にいる、クロ、シロ、キーなども土魔法を発動させて援護してくれているが、足止め程度だ。


時間の問題だろう。


「このままじゃまずい……一番奥にいるゴブリンの親玉を倒さないとな」


すでに、敵のゴブリンを100匹以上倒してる筈だが、敵は止まる気配がない。


俺の呟きを聞いたのか、


「ん~……確かにそうだね~……あ、それじゃあちょっと待ってて!!」


「え?おい、イルディッシュ?!そっちは前線だぞ!?」


「良いからっ!!ご主人は僕の代わりに、スケルトン達の指揮をお願いっ!!」


イルディッシュは突然、お供にスケルトンソルジャー数体を引き連れて前線へと向かった。


10分ほど、俺がスケルトン兵士たちの指揮を代わりに必死に行っていると、


イルディッシュが戻ってきた。


「お待たせ―!!ゴブリン達の死体を使った、スケルトン・ホースだよ!」


見ると、イルディッシュが馬を持ってきていた。


しかし、普通の馬ではない。


全身が骨の馬である。


名称は”スケルトン・ホース”というらしい。それも5体。


「この”スケルトン・ホース”に乗って、親玉を倒してくればいいんだよっ!僕ったら、頭いいでしょ?」


イルディッシュ曰く、この馬は、馬以上の速度で走れるし、そこらへんの魔物には負けない程度には強いらしい。


なるほど、これなら敵の親玉に気付かれずに接近できるだろう、


更には周りが暗闇ということだから、それも俺たちに味方する。


だが俺自身、馬に乗れるスキルはない。


そこで、こういう時にこそポイントによるスキル取得だ。


今考えるとチートだが、そんなことを考えている場合ではない。



今俺達はゴブリン達を100匹以上、倒しているお陰なのか、新しいクエストをいつの間にかクリアしていたようだ。


確認してみると、合計で新しいポイントを3000Pほど手に入れたようだ。


これで、馬や魔物を操れる”騎乗スキル”を手に入れることが出来る。


一度俺、クリム、ホワイト、イルディッシュは第3防衛ラインに戻った。


そして、スケルトン・ホースに乗る者達を選抜した。


クロ、シロなども立候補してくれたが、今回は成功率が高い方が良い。


それに、一番死ぬ確率も高いからだ。この奴隷少女である彼女たちには精一杯生きて欲しいのだ。


結果、俺、クリム、ホワイトの3人、お供のスケルトンソルジャー2体に決めた。


お供のスケルトンソルジャーに関しては、イルディッシュが3人だけでは不安だと言って、



この中のスケルトン達の中では、一番強いスケルトンソルジャーを付けてくれたのだ。



イルディッシュの提案を有難く受け入れて、お供にスケルトンソルジャーを加えることにした。


スマートフォンからポイントを消費して、騎乗スキルを使用。


クリム、ホワイト、スケルトンソルジャー2体にそれぞれ譲渡して、スケルトン・ホースに乗った。


俺達選抜メンバーは、ゴブリンの親玉を倒すべく


スケルトン・ホースに乗りながら、デルヘナ村を出発した。


俺の仲間たちとデルヘナ村を守るために。


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●今回の戦闘経過途中:


敵 第一部隊 ゴブリン×50 (全滅) 


敵 第二部隊 ゴブリン×70 ゴブリン・メイジ×30 (戦闘中)


敵 残り ゴブリン350匹 ゴブリン・メイジ×40 ゴブリン・ロード (後方待機)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●倒した敵:

ゴブリン×102 ゴブリン・メイジ×8


●やられた味方:

スケルトン×40体  スケルトン・ソルジャー×1体


●増えた味方:

スケルトン×20体 スケルトン・ホース×5体


●味方の数、合計(残):


第一防衛ライン 撤退


第二防衛ライン スケルトン×80体 スケルトンソルジャー×5体、イルディッシュ(指揮、防衛)


第三防衛ライン スケルトン×33体、クロ、シロ、キー、スライム3体(後方、援護)


別動隊:ヒデキ、クリム、ホワイト、スケルトンソルジャー×2体、スケルトンホース×5体


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


●取得経験値:

ゴブリン1体 Exp 討伐時 ⇒ 10Exp

取得 Pポイント=0.5P


Exp:10×102=1020Exp


P:0.5×102=51P


ゴブリンメイジ1体 Exp討伐時⇒50Exp

取得 Pポイント=2.5P


Exp:50×8=400Exp


P:2.5×8=12P


取得地合計:1420Exp、63P


残:22.3P+63P=85.3P

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●今回達成したクエスト:


魔物を合計で100体倒した!(1500P取得)


ゴブリン種を合計で100体倒した!(1500P取得)


合計 85.3P+3000P=3085.3P


●今回達成した称号:


ゴブリンキラー(ゴブリン系に与えるダメージが30%上昇する)



●今回のP消費:

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

騎乗スキル取得:100P×5=500P


(対象者、ヒデキ・イケダ、クリム、ホワイト・ナイト、スケルトン・ソルジャー×2)


合計:3085,3P-500P= 2585.3P

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次回は、戦闘回の続きとなります。         次回更新予定日 9/21

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