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08.村へ

いつも生暖かい目で見て頂けましてありがとうございます。今回も生暖かい目で見て頂けますと大変嬉しいです。



俺、クリム、ナビたん一行は、ゴブリン洞窟内にてゴブリンの親玉ホブ・ゴブリンを倒した。


また実際に倒したのはクリムだ。


クリムは、スキル”逆鱗”を発動させて、ホブ・ゴブリンを一撃のもとに切り捨てた。


もうこれからはクリムだけでなんとかなりそう勢いだが、


俺も一応戦った、うん、未だに異世界に来てサラリーマン姿だけども。 異世界感ぶち壊しである。



そして、ゴブリンの洞窟にて慰み者にされていた女性達と奴隷少女達に出会い、


彼らを一先ず近くの村まで連れていくことになり、彼女たちを引き連れて


密林から近くの村へと移動をしていた。 


俺が前衛で、クリムには最後尾に位置してもらい、万が一にもゴブリンなど他の魔物に襲われないように警戒していたが運よく何にも遭遇をしなかった。



時折休憩を入れながら歩くこと1時間ぐらいたっただろうか。



クリムとナビたん以外、皆息が上がっている頃、やっと”デルへナ村”が見えて来た。


やはり辺境の村なのか、そこかしこに家は立っているが、少し寂れているように見える。



村の入り口や周辺には、簡素な石垣が回りに在るので、一応村とは言えるだろうが。


なんとなく哀愁が漂っている。


俺たちが近づいていくと、村を守る守衛だろう、背丈と同じほどの槍を持って直立不動で、初老の男が1人立っていた。


全身が顔から下が、西洋甲冑という姿なので、年をとっているか分からなかったが、大きい髭で分かったのだ。


その初老の男は、しげしげとこちらが歩いてきているのを見ていたが、俺たちの姿を鮮明に確認したのか


「む…あれは…!?ゴブリンに攫われた女性達!?…帰って来たのか!?」



ダダダダダダダと、こちらに駆け寄ってきた。



そして戸惑っている俺の前で止まり、


クリムとナビたん女性の、女性達、奴隷の少女達に交互に目を配ると、


「もしかして、おぬしがこの方達を助けてくれたのか?」


と今度は俺を食い入るように見てきたのだ。


「ええと、正確には俺のパーティーがですけども、そうなりますね」


「ふん…私とマスターならこれぐらい当然ね!」


「うんっ!私も手伝ったんだよ~!」


「むむむ…!その年で精霊を使役できるほどの腕前とは!?」


ナビたんは、どうやら精霊と間違えられているらしい。


まあ、手のひらサイズで可愛いし、妖精と間違われても仕方がないのではあるが。


「一応、俺は年齢で言いますと今年で22歳なので子供じゃないですよ?」


「おおお、それはそれは大変失礼しました!!私、この村で守衛を務めておりますゼーガンと言います」


「俺はヒデキ、職業は……冒険者ということにしてくれ、こっちは相棒のクリムとナビたん」


いつの間にやら、俺はサラリーマン姿の冒険者ということになっているのだが、


その方が何かと都合がいいらしいとナビたんが言っていたので、そうしている。


「私がクリムよ、宜しく」


「えへへっ、私がナビたんだよっ!伯父ちゃんよろしくねっ!」


「こちらこそ宜しくお願い致します、クリム殿、ナビたん殿!」



「この方達は全員この村で住んでいた女性達なのです…1カ月ほど前にゴブリンの襲撃がありまして、


全てが救えなかったので、村の者や私は嘆いておりましたが……ゴブリンの魔の手から救い出してくださり、本当にありがとうございます!」


と俺に片膝をついた。


「いやいやいや、そんな大層なことはしてませんよ!面を上げて下さい!


人としての当然のことをしたまでで!」


「なんと…礼儀もきちんとなさっておられるとは…不肖このゼーガン、感服致しました!」


その後、このゼーガンさんは是非お礼を!!などと一悶着あったが、とりあえず連れて来た女性たちは、全員家に帰してやることになった。


お礼に関しては後日ということだそうだ。


そして、俺のパーティーには是非ともこの村に泊っていってほしいとのこと。


断る理由もないので俺は、承諾したのであった。


クリムやナビたんも無論同意してくれた。


泊る宿は、この村での村長さんの家らしい。


また奴隷少女(黒髪、白髪、黄色髪)達は、3人で多数決をしたらしく俺についてくることになった。


後ろから3人歩いて順についてくるので、傍から見ていると、ゲームでいうと、ピ●ミンみたいだ。


もしくはドラクエか。


「マスター……またニヤニヤしてる……!」


「いやいやいや、俺は全然嬉しくないこともないけど別になんともない!」


「ふふっ!ヒデキったら、ハーレムだねっ!!」


ああ、今さらだけども俺以外全員女の子だし、どうしてこうなったんだろうか。




村長の家の、玄関前についた。


この村では一番大きいらしく、木製で2階建ての作りになっていた。


ノスタルジックな雰囲気と言えば良いだろうか、西洋風である。庭もかなりの広さだ。


北海道ぐらいの広さがあるんじゃないかなとは言い過ぎだろうが、小学校の校庭ぐらいの広さはありそうだ。


流石異世界である。元の世界にも、こんな広さの庭を持っている人はいるだろうけども。


「それでは、私は守衛の任務がありますので、ではまた」


そういって、ゼーガンさんは元きた道を戻っていった。


その場に残された俺、クリム、ナビたんと、奴隷少女ズ3人。


奴隷少女の3人は俺達に気を使っているのか、ここでは余り喋らなくなったのだ。


なのでクリムに話を振ってみた。


「村長ってこの村で一番偉いんだよな~?どんな人なのかね?」


「ん~、とりあえず中に入ってみましょうよ」


とクリム。


「そうだな、すみませーん!」


言いながら木製の扉をノックをして、しばらくその場に待っていると、


家の中で反応があった。


ドタドタバタバタと物音がしながら、


「はーいっ!!今、いきますー!」


柔らかなソプラノ声を響かせながら、扉を開けてくれたのは、


「えっ?」


「ようこそ、来てくださいました……冒険者様」


先ほどゴブリンの洞窟から助け出した女性達の中にいた、青い髪の素敵な女性だったのだ。

次回は、説明を補足させるような形で番外編にしようと考えております。


次回更新予定 9/7

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