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みやびの話
わたしには、二つ下の弟がいる。
年中無休で、ゲームをやっているわりに、頭はそこそこ良く、姉からみたら羨ましい限りであった。
そんな弟の性格は正直言って最悪だった、家の手伝いもろくにせずただひたすらゲームをして、家でゴロゴロしているし、ゲームをやめろと言っただけですぐにキレる。
こんな弟が自分の弟だと思うだけで、とても恥ずかしかった。
わたしは、姉弟ケンカをあまりしなかった気がする。
それは、わたしが全部弟に譲っていたから何だと最近良く思う。
昔のみやびは、わたしに常にくっついていて離れなかったのに、時とは残酷なものである。
可愛かったあの頃のみやびは帰っては来ないのだ。
何とも、悲しい話である。