第五話 部屋
「お疲れ様でーす」
私は店長に挨拶をして、店を出た。
外で、彼が私を待っていてくれた。
「お疲れ。じゃ行こうか」
「はい。・・・・・・あの名前聞いてもいいですか?」
彼の名前が‘たけ’だということは前に女の人が言っていたので覚えていた。
でも彼の口から直接名前を聞きたかったから、私は聞いた。
「たけし」
「たけしさんですね。了解です」
‘たけし’かぁ。いい名前やなぁ。
私は、彼と彼のマンションに向かった。
あれ・・・・・・・たけしさんの家、私の家からめっちゃ近っ!!
彼のマンションは、私の家のすぐそばだった。
エレベーターに乗り、彼の部屋の前まで来た。
「どうぞ。何も無い所やけど」
私は彼の部屋に入った。
男の人の部屋に入るの初めて・・・・・
部屋の中はがらんとしていて、綺麗に片付いていた。
「適当に座ってていいで。酒でも飲む?」
「あ、はい」
彼は冷蔵庫の中から酒を持ってきて、テーブルの上に置いた。
私達は座ってお酒を飲み始めた。
たけしさんが・・・・・・隣にいる。緊張する・・・・・・。
飲み始めは緊張していた私も、お酒が入るとだいぶリラックスしてきた。
肝心な事、まだ聞いてなかった。私は何をすればいいのかってこと・・・・・・。
「あの、なぐさめるって、私は何をすればいいんですか?」
「別に・・・・・・傍におってくれるだけでええから。」
「あ、はい」