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四畳一間の怪獣退治 renew!!  作者: やまみひなた
第二章――宇宙と父の積み重ねた業と――
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旅はまだ続く

 ギアにかかっていた負荷は、怪獣の消滅と共になくなっていた。あれはどういう仕組みだったのか、それは今となっては分からない。

 リュウカのお父さんに連絡を取ったところ、ダムア大佐はすでに星を発ったとのことだった。全てを話したあとに聞かされた、やはりな、との言葉が全てを物語っていた気がする。

 ともかく、王政回帰派との対立はこれから話し合いという形で穏便に解決することとなった。元はといえば、クーデターを起こした新政府派にも問題があったのだ。その点をリュウカのお父さんも強く感じた故のことだった。

 これから、リーノさんはどうするのか。僕は不安になりながら、彼女とリュウカ、そしてフィンさん達と話をすることとなった。

「あの、フィンさん、リーノさんはこれからどうなるんですか?」

「今現在王朝は失われたままですから、姫がどういう立場を取りたいかによって変わってきます」

「じゃあ……リーノさんはどうしたいですか?」

 僕の問いに、彼女はくすりと笑って静かに答えた。

「私ですか。私は此度の件で思ったことがあります」

「というと?」

「私はやはり、守られて生きてきたのだなということです。自立なき者であった、それを恥じているところです」

 と、彼女は笑うと持っていた鞄から小さな冊子を取りだした。

「皇女様、それ、何ですか」

「バイト探しの冊子をもらってきました」

 彼女の微笑みに、フィンさんが顔を真っ赤にして立ち上がる。だが彼女はそんなフィンさんの激高しそうな顔を見ても笑い続けていた。

「何をされているのですか!」

「私は本気です。私はすでに一介の民でしかないのですから」

 彼女は笑っていたが、その言葉の先にあるものは本気だった。なら、それならそれでいいか、と僕も同じように笑っていた。

「長野さん、あなたからも止めるように――」

「いえ、この経験はきっとリーノさんを成長させる糧になりますよ。その時また、リーノさんと会ってみたいと思います」

 僕が彼女と同調した言葉を告げると、フィンさんんだけでなくリュウカもため息をこぼしていた。

「雲雀さんはお人好しなのです……」

「いいだろ。それよりリュウカは大丈夫なのかよ。怪獣を倒してますます英雄度に磨きがかかってるのに」

「それ言わないでください。ことを仕掛けたダムア大佐には逃げられたままですし……」

 リュウカの口から今回の黒幕の名が出た。彼はああ言ったが、具体的な証拠もなく、客人であることから問い詰めることも出来ず、逃げられてしまうという顛末となった。

 これからどうするのか。僕達は悩んだまま、次の段階に移るしかない。

「でも、リーノさんがこれからどうしたいか、そういうのも決まったことだし、少しだけ前に進んだんじゃないかな」

「……長野さん」

「フィンさん、きっと神嶋室長は帰ってきますよ。僕はあの人を憎むことが出来ませんから」

「だから雲雀さんはお人好しなのです。あいつは本当にロクでもない奴なんですから」

「そうでもないよ。SP1もあの人が直してくれなかったら今度のことを終息させることも出来なかったから」

 僕が笑うと、リュウカも渋々それからの言葉を引っ込めた。

「ただSP1はしばらく修理に出さなきゃいけないな……」

「そうですね。ちょっと時間がかかると思います」

 僕達がそうこう話していると、部屋の扉がノックされた。フィンさんが立ち上がり扉を開ける。その先に立っていたのはリュウカのお父さんだった。

「ああ、皆揃っていたか」

「どうかされましたか」

「いや、急な話が来てな……」

 彼の顔に鈍いものが過ぎる。どうしたんだろうと不安げに見つめていると、彼は苦虫を噛みつぶしたような顔で答えた。

「惑星グルンから招待状……とでもいえばよいのかな、そんなものが来てな」

「どういうことですか」

「長野君、向こうは君を指名してきた。表向きは友好を図るということだが、どういう腹づもりか……」

 彼の言葉に、僕達は黙り込んでしまった。

 どうやら、宇宙の旅はまだまだ終わらないらしい。


一旦終了-。


長い間放置してこの程度かよ! 自分が嫌になるね。


まあ生きてる限り続きは書きますので。少なくともあと5章くらいはかかるけど。


微妙な作品になって申し訳ございませんでした!

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