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リクエスト作品

つぶやく世界

作者: 風白狼

 カチャリと扉を開いて私はそこに入る。その場所にいるのは寝食を共にする家族でもなければ、気の知れた友人でもない。顔も名前も、おおよそ素性というものがほとんど分からぬ、ただの他人だ。が、この世界に限っては、彼らは友人と言えるかも知れない。彼らはいい話し相手であったり、志を同じくするものであったり、あるいは同じ趣味を語り合うことのできる存在なのだから。自分の好きなタイミングに部屋に入ってきては、挨拶したり何事か独りごちたりする。そこに気付いた数人が、挨拶を返したり噂を広めたりもする。それは世間に“薄く広いつながり”と揶揄されることもあるが、そこにいる者達にとってそんな批評は意味を成さなかった。現状で楽しめているのに、何を不満に持つことがあろう?

 朝。人々がまばらに起き出す時間。おはようの声が部屋にこだまする。一通りの挨拶を終えると、自分の仕事に学業に戻るため、部屋を後にする。多くの人が集うことのない、穏やかな時間。そして、徹夜組が寝るために戻っていく時間でもある。削った睡眠時間を確保するため、彼らは朝早く眠るのだ。

 昼。食事の合間に、何人かちらほらと部屋に入ってくる。交わされるのは仕事の愚痴だったり、ちょっとほっこりする話題だったり。あるいは胸高鳴る趣味や恋愛の話かもしれない。いろいろな話が飛び交い、時にはそれに興味を示す人もいて。ある種の食堂のような賑わいを見せる。

 夜。仕事や学校などを終えた人々が、一気に部屋に入ってくる時間。一日のうちの残された時間を謳歌するかのごとく、多くの人と話題で盛り上がる。それは昼の比ではない。ゴールデンタイムの番組を見て部屋は一斉に盛り上がる。もちろん今このご時世、ネットで好きな番組を見、興奮したように話す人々もいる。中には彼らの合間を縫って、“嫁”をもらおうなど何かしら企む者もいる。その騒がしさはさながら宴会のようだ。

 そして、深夜。人間の生理として、眠るべき時間。だが、この世界にそんな常識は通用しない。もちろん規則正しく就寝に戻る人もいる。が、熱が冷め切らず起き続ける人も多い。そして自分の趣味に没頭し、時の経つのも忘れて夜を明かすのだ。ひょっとしたら、単に眠れなくてぼんやりと起きているだけかも知れないが。

 しかし、中にはそんなリズムなどお構いなしに部屋で振る舞う人々もいる。“廃人”と称される彼らは、昼夜を問わずネタを探して奔走し、言葉も絵文字もフォントでさえも駆使して部屋を盛り上げるべく画策する。ある一方では好かれ、ある一方では嫌われる彼らだが、この世界を大いに盛り上げる存在であることには変わりない。


 時と場合で千差万別に様相を変えるこの世界。私は自分のやり方で、彼らと付き合っていこうと思います。

リョクさん(清風緑さん)からのリクエストで、「Twtter」ということでした。正直自分でも何を書いているのやら分かりませんw

 Twtterをやったことのある方なら分かると思いますが、たびたび出てくる「世界」はサービス全般を、「部屋」はTL(タイムライン)を指します。

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