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仮面シメジーJ(カケス)  作者: クロシメジ
第2章 伝説の仮面シメジー
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第2話 絶望

仮面シメジーの活躍によって、グーフォ・ビヤンコの兵隊シメジ達は全滅。

しかし、技の名前は予想以上にダサかった!残すは、総統「クロウ」のみだ。追い詰めたはずのモンドとピーコックだが・・・


宙に浮かんだクロウは「はーはは!」と高笑いをし

地上にいる2人を見下ろす


「今ここでお前たちを殺すことも可能だ!だが、すぐに殺したんじゃつまらない

お前たちに絶望を与えてやろう、どうあがいても勝てない相手がいるという事を

その小さい脳みそに叩き込んでやろうではないか!」


気味の悪い笑みを浮かべるとクロウはさらに高いところに飛んでいき

両手を頭より高い位置にあげ、何か呪文のようなものを唱えだした


街中を包んでいた紫色の雷雲がクロウの上に集まり

巨大な渦とともに巨大な鎌が現れた


ゴゴゴゴゴという音が鳴る

集まった雲から雷が光ったと思ったら

大きな衝撃が地面を走り、黒い煙が舞い上がった


黒い煙のせいでさえぎられていた視界が少しずつクリアになってくると

2人の目の前に現れたのは

前方のビルに刺さっている巨大な鎌の姿だった


ピーコックとモンドはその場から動かなかった

いや、正確には「動けなかった」のだ

逃げ出したいくらい怖いのに、足が動かない


「モンド・・・やべぇよ・・・どうする・・・」


「くそ、あいつの力がこれほどのものだとは・・・読みが甘かったか・・・」



まったく動かない2人を見て

またクロウがニヤッと笑う




「さっきまでの威勢はどうした?・・・あぁ、そうか、怖くて動けないのか」


図星をつかれ

ただただ悔しい顔をするモンドと

あぁ、もうだめだ、俺の人生早かった

モデルと付き合いたかった、女優と遊びたかった

メジャーデビューしたかった、お金持ちになりたかった・・・と

泣き出しそうなピーコック


「恥じることはない、強大な力を前にしたとき動けなくなるのは当然のこと!さぁ、我が一族の恨みを思い知るがいい!」


そう言うと、クロウは目をつぶり、こぶしを握り締め、何かを思い出しながら

まるで選挙演説のように声に抑揚をつけて

とくとくと語りだした


彼の部下の白シメジたちもクロウの演説に耳を傾けていた


散々語った後

クロウはニヤリと笑い、鎌を握っている手に力を入れた


「死ね・・・・クロシメジ王国の末裔たちよ・・・・」


そういい、瞑っていた目を開くが、ピーコックとモンドの姿はそこになかった



「なに!?どこだ、どこに行った!」


あたりをキョロキョロ見渡すも

やはり2人の姿はない


「クソォ!あいつら!」


クロウの怒りの声だけがむなしく響いた


クロウがとくとくと語りだしたとき

ピーコックとモンドは手を取り合い

もうだめだ!!と覚悟を決め目を瞑った


どうあがいても勝てるはずがない

鳴り響く雷鳴

倒壊するビル

こんなに力の差があるなんて

勝てるわけがない!


いきなり目の前に起こった惨劇に

ただただ絶望するピーコックと


長年研究して、開発した仮面シメジーの力でも

クロウに勝てないのかと絶望するモンド


俺たちもここで終わりか!と思っていたその直後

目の前に大きなトレーラーが止まった


「乗れ!2人とも!」


「え・・・・」


トレーラーの窓から顔を出したのは

ぼさぼさ頭で眼鏡をかけた白衣の男だった


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