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転生先は異世界でした。  作者: U1
第一章 旅立ちまでの話
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おぎゃあとは言ってない。

夜道って危ないよねえ。

ぽつぽつと立っている街灯に、意味なんかあるのかな。

迫るトラック。よける暇もなく、叫ぶ暇もなくぶつかったとき、

(あ、死んだな)

って、ぽつりと場違いに思った。


それを最後にブラックアウト。


死んだあとってどうなるんだろうねえ。もしかして、死後の世界とかがあって自分はそこに行くんだろうか。ぼんやりそう思ったら、すぐに視界が開けた。真っ白。まぶしい。

「…ああ」

心の底から、嬉しい。そんな響きのする感嘆がすぐそばから聞こえた。

その声の主、私を優しく抱くそのひとが自分の母親なのだと本能的に悟る。

「良かった…!さあ、お后様。お乳をあげてください」

そばに控えていた人は、おそらく彼女の侍女だろう。


………ん?


ぼんやりとしていた思考がクリアになる。


ちょっと待って。

私は歴とした女子高生。アイアムセブンティーン!お乳?WHY?


それに、私死んだよな!?

迫るトラックを、今でもはっきりと思い浮かべられる。



泣きもしない我が子を厭うことなく、母は目尻には涙を、頬には笑みを浮かべて言った。

「ユーギストン国皇女エーリ=ユーギストン。貴方は、エーリよ」

…わーい。

「…私に似て、魔力が低いみたいね。黒髪、黒目も私そっくり」

いえいえ、美人のおっかちゃんに似るなら良いッス。…で、魔力ってなんスか。


どんどん耳に入ってくるファンタジーな単語に、悟った。


享年17歳、柚木瑛璃。何故かファンタジーな世界に生まれ変わったみたいです。

……夢だったらいいのに。


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