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閑話④
レナの魔術講座(失敗編)
「いい?」
レナが指を立てる。
「魔術はイメージが大事なの」
「はい」
俺は素直に頷く。
「火球は“燃やす”じゃない」
「“そこに熱がある”って思う」
「なるほど」
「やってみて」
俺は集中する。
「……そこに熱がある」
――爆発。
「うわっ!?」
「違う!」
レナが叫ぶ。
「それは“破壊”!」
「同じじゃない!?」
「全然違う!」
カイが遠くで笑っている。
「お前、才能あるな」
「別方向に」
「褒めてないよねそれ」
レナは頭を抱えた。
「……シオンは」
「魔術より剣の方がいいかも」
「今さら?」
「今さら」
それでも、レナは何度も教えてくれる。
それが仲間だ。




