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姿を消したあと、妊娠に気づきました〜ヤンデレ化した天才魔術師様が私を諦めない〜  作者: 菜々@12/15『不可ヒロ』1巻発売


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レオルドとナディア様の対面


「……あの家に、転移魔法陣を作ってきた?」



 突然、魔女に会いにいったと言い出したレオルド。

 何がどうなってそんなことになったのか……まだ5歳のレオルドは、わかりやすく簡潔に話すことができない。

 なのでこちらからも質問しながら1つ1つ確認していくと、とんでもない事実があきらかになった。




 まさか、昨夜と今日の2回もクラヴェル公爵家に行ってたなんて……!




 レオルドの話によると、まず昨夜みんなが寝たのを確認してから、こっそりリュカ様のところに転移したらしい。

「魔力の流れで寝てるのがわかってた」と言っていたけど、それならいいか〜なんて簡単には考えられない。




 結果的にリュカ様は起きなかったみたいだからよかったけど……。




 寝ているリュカ様の部屋に転移したレオルドは、その後部屋を抜け出し、屋敷の中をコソコソと動き回ったらしい。

 そして、屋敷の外に自分用の転移魔法陣を作ってから、この家に戻ってきた――という話だった。



「だって、魔女には夜会えないでしょ? でも夜じゃないと悪者に見つかっちゃうし……。だから、悪者のお家に転移魔法陣を作ってきたの!」


「……どうしてそこまでして魔女に会おうとしたの? 魔女が怖くないの?」


「こわくないよ! だって、あのお家にはぼくより強い魔力もってる人いないもん! あ。悪者は……ちょっと強いけど……。でも、魔女ならぼく勝てるよ!」


「…………」



 言っていることは間違ってない。

 ナディア様と魔法で対決をしたら、レオルドが圧勝するのは当然だ。

 でも、だから大丈夫という話ではない。

 レオルドの存在を、ナディア様に知られることが問題なのだから。




 落ち着いて……。

 レオルドに怪我はないし、今は注意よりも先に現状を把握しないと……。




 そう言い聞かせることでなんとか心を落ち着かせ、私は改めてレオルドと向かい合った。



「それで、今日の昼間……私たちを眠らせて魔女のところに行ったのね? 転移したところは、誰かに見られた?」


「ううん。見えにくいところに魔法陣作ったから。あ。でも、歩いてたらすぐに女の人に見つかっちゃった」


「女の人?」


「うん。ヒラヒラの白いエプロンつけてる人!」




 メイドね。

 あの家は使用人も多いし、昼間ならすぐ見つかってしまうわよね。




 そのメイドは、きっとリュカ様と同じようにレオルドを使用人の子どもだと思ったのだろう。

「外に出たらダメ。すぐ戻りなさい」と言われているとき、突然魔女が来たということだった。

 派手なドレスを着ていて、そのメイドを引っ叩いたり命令してきたらしいので、その魔女らしき人物はナディア様で間違いない。



「ママのなまえも聞いてきた! 女の人に、ここにつれてこいって言ってた!」


「!」


「それで女の人がどっか行って、ぼくと魔女の2人になって、それで、えっと……でも魔力がないから、ほんとに魔女かわかんなくて」


「うん。……それで?」


「それで……魔女をねむらせて、帰ってきた」


「……そうなのね」




 じゃあ、ナディア様と長く話したりはしてないのね。




 レオルドに罵声を浴びせたり、暴力を振るっていないとわかってホッと胸を撫で下ろす。

 でも、まだ安心してはいけない。

 レオルドの作った魔法陣が、クラヴェル家に残っているのだ。




 レオルド自身は魔力探知できないようになってるから、対面しても魔術師だとは気づかれない……。

 でも、作った魔法陣にはレオルドの魔力が残ってるわ。




 

 見知らぬ人物の魔法陣があると、クラヴェル家の人たちに知られたら大変だ。

 詳しく調べたら、この場所に繋がっていることもわかってしまう。




 その魔法陣が見つかる前に、なんとかして消さないと……!




 なんとかして――と言っても、現状それをできるのはレオルドしかいないし、そのためにはもう一度クラヴェル家に行かなくてはいけない。

 ニコラとシンもそれに気づいたのか、気まずそうに私とレオルドを見つめている。



「……レオルド。その魔法陣を、消さなくてはいけないわ。もう一度、あの家に行ける?」


「うん! ぼく行けるよ! 今度こそ魔女を倒してくる!」


「そ、それはいいの。魔法陣だけ消してくればいいのよ」


「なんで? あの魔女を倒さないと、ママが食べられちゃうもん! ぼく、ぜったいやっつける! 魔女をやっつけるまで、魔法陣は消さない!」


「…………」



 キラキラと眩しい瞳にまっすぐ見つめられて、何も言えなくなる。

 この状態のレオルドに何を言おうと、きっと聞いてくれないだろう。




 どうしよう……。

 もし本当にナディア様に何か攻撃でもしたなら、大変なことになるわ。

 魔法が使える使用人たちに、その場で捕まってしまう……。




 いくらレオルドのほうが魔力が高くても、高度な魔術で押さえつけられたら抵抗できないだろう。

 その後の行く末を考えるだけで、震えが止まらない。




 私が一緒に行く……?

 でも、私がいると見つかる可能性も高くなってしまうわ。

 子どものレオルドのほうが隠れるのも上手だし、いざとなったらその場で転移してここに戻ってこれる。

 私がいるほうが、足手まといになってしまうかも……。


 ああっ、どうしたらいいの!?

 


次回は初のナディア視点です。

よろしくお願いします( ˊᵕˋ* )


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